谷村美術館 – 作品の見せ方に感銘 |糸魚川市

ジブリの世界の後は糸魚川市の「谷村美術館」の建物と展示作品の魅力をお伝えしたい。
トップの写真は美術館の正面

こちらは模型を裏側と上から写したもの。
美術館の設計は建築界の巨匠である村野藤吾の最晩年の作品 (Wikipedia)とされている。
朝一番に訪問して、受付で「館内の解説をお願いできますか」という申し出に気軽く応じて頂けた。

「美術館はシルクロードの中にある砂漠の遺跡を想定し、館内は石窟調になっていて一室に一体の仏像が安置され建物と作品が一体となっています」と説明された。
解説によると、木彫芸術家 澤田政廣の美術館が他の土地で計画されていたものがとん挫していた時に糸魚川の建設会社社長の谷村繁雄が「是非糸魚川に美術館を創りたい」と申し出て実現したもので、澤田政廣が知己のある村野藤吾に依頼して澤田の仏像に合わせて設計されたそうだ。
日本中のどこを探しても一人の作品にこれほど見せる工夫の凝らされた美術館は他にはあるまいと思えた。
館内は緩やかにカーブして、天井や横のスリットから淡く光が差し込み、自然光と人工照明が織りなす光と影は、作品と見る者を静寂の中に導き落ち着きを感じさせる。

実は私は仏像には関心を持てない人間なので、建物には大いに関心があるけれど、中の作品はどう思えるのか少し心配をしていた。
ところが、第一室から木彫りの仏像の美しさに感動し涙が出そうになった。
それから続く部屋はどれも見応えがあり谷村繁雄、澤田政廣、村野藤吾の奇跡の出会いが谷村美術館に集約されているように思えた。

また美術館の隣には「昭和の小堀遠州」と称えられた造園の権威、中根金作の設計・監督による玉翠園という日本庭園がある。
山間から流れる二本の川、遠くの山並みを借景し、庭園の築山と結びつけ、広大で閑静、風流な趣を見せてくれる観賞式庭園である。

糸魚川は北陸新幹線が停まる駅であるけれど、ほとんどの人は富山、金沢へと向かう。
2016年12月22日に駅前一帯で147棟3万平方メートルを焼損させた記憶(Wikipedia)は新しい。
今回その復興を見たけれど、駅前は新しい家や空き地が目立った。
そして、夕食に行ったおすし屋さんでは駅前の商店の復興は中々出来ないと話された。
周辺の富山、金沢とは町の規模は違うし一見地味な街の印象を受けるけれど、谷村美術館は途中下車するにふさわしい魅力がある。

続く

施設名 玉翠園・谷村美術館
住 所 〒941-0054 新潟県糸魚川市京ケ峰2-1-13
TEL・FAX TEL:025-552-9277
FAX:025-552-9310
駐車場・
各交通機関
■ 車の場合:北陸自動車道糸魚川ICより約10分
■ バスの場合:市街地巡回線の乗車料金は一律100円
蓮台寺線は京ケ峰二丁目及び蓮台寺入口から糸魚川駅アルプス口まで170円
※印は平日のみの運行(土曜・日曜・祝日及び8/15・16、12/31~1/3の間、運休)
(平成31年4月1日改正)
■ 駐車場(無料):約15台、大型バス可
詳細はこちら
開園時間 9:00~16:30(16:00受付終了)
休園日 ・12月~3月中旬の毎週火曜日
 (祝日の場合は翌日)
・12月29日~1月3日
入園料 大人500円、高校生以下300円
翡翠園とセット料金:大人800円、高校生以下500円
新潟県糸魚川市京ケ峰2-1-13
Googleのロゴ(スマホは地図上)をクリックすると大きな地図で表示します。
※店舗及び、ギャラリー・美術館などの情報は記事作成時点のものです。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください
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