比良山系の紅葉とセイコ定食

勤労感謝の日の朝は、大津から敦賀に向かう国道161号は深い霧に包まれて幻想的な雰囲気を出していた。
比良山系の山の紅葉は今が最高潮、車を走らせながら見入った。
来年もこの日はこの道を通る日と、カレンダーにマークをしておこうと思うほど美しかった。
この日は加賀の橋立港に近い「舟重」に出かける日。
お品書きは、セイコ蟹と茶碗蒸しかお造りとごはん、味噌汁、果物の定食になっている。
予約の時間ピッタリに到着すると、何時もなら厨房にいるはずご主人がテーブルまで来てくれて、申し訳なさそうに
「昨日は、漁に出られなかったんです。楽しみに来てくれたと思うのに申し訳ない事になりました」とえらく気にしてくれた。
蟹が解禁の日も漁が出来なくて山陰の蟹だったから、余程ついてないと思うけれど仕方がない。
その上黙って出されても「この蟹は橋立港のじゃない」と言えるほど蟹に精通しているわけでもない。
「それで魚も並のものは無くて、お造りも出来ないんです」と大きな体を折って気の毒そうに誤ってくれた。
「出来る範囲でいいですから茶碗蒸しでお願いします」と答えて料理の出来上がりを待った。
茶碗蒸しは大きなお茶碗なので完食するのは難しそうだと思いながら、まずは丁寧に調理された蟹から食べ始めた。内子がしっかり入っているので美味しい。
越前海岸にこだわる必要はサラサラない美味しい蟹だった。
少ししかない魚をお造りにして小さな器に盛ってサービスして下さった。
本当に申し訳なさそうで、もう何年も通っているけれど、何時来ても気持ちの良いご夫婦だ。
「魚が入ってなくて悪いけど」と出された味噌汁はなめこ汁。
大きなお椀にたっぷり盛られて魚が無くても絶品の味。
ますます、茶碗蒸しが遠のくけれど、一生懸命に作ってくれたのに残すわけにもいかずで完食したけれど数日は絶食できると思った。
ところが、不思議なことに夕方になると空腹を感じてしまった。
魔法にかかったみたいだ。
コメント
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この記事の写真 見入っています❣ いつもナイスショット
本当に楽しい時間をありがとうございました!!
本間さんいつもコメントをありがとうございます。ナイスショットと言われると又頑張ります。