音楽が紡ぐ心の絆
ムシムシと暑い梅雨日の午後、「アルゼンチンタンゴ・トリオ・ライブ/大津タンゴ紀行」の演奏会に出掛けた。会場は旧大津公会堂地下1階のbochi bochi Cafe & Music Barで、30人も入れば満席になるレストランである。開場時間に到着すると、既に満席で、一番後ろの席がかろうじて空いていた。タンゴには一番前を陣取る熱心な男性客が多いと常々感じる。
最近のライブハウスでは、アンコール曲以外演奏中の写真撮影が禁止されており、演奏をじっくりと聴くことができるのでいい傾向だ。
今回は、バンドネオン、ギター、サックスの三重奏である。
サックスをフィーチャーしたタンゴ演奏は珍しく、2回目だというのにすっかりサックスに慣れてしまい、ないと寂しいほどである。
一曲ごとに当時のアルゼンチンの夜を彷彿とさせる物語が語られ、演奏が始まる。
タンゴには女に振られた男の嘆きが多い。曲はシャンソンのようにイントロで分かるわけではないが、鉄板の「リベルタンゴ」が始まると、華麗なアルゼンチンタンゴの情熱的な足さばきが目に浮かんだ。
演奏会の帰り道、五線譜と音符に国境がないと改めて思い至った。音楽には人の心を惹きつける魅力がある。
音符は世界共通の言語だ。世界中に在る街角ピアノがそれを証明している。
町中に音楽を溢れさせればもっと、人の心は優しくなるのではないだろうか。
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