うだつの上がる街並み

中国の古鎮(こちん)を何度か訪れる内にウダツの並んだ風景に魅かれるようになった。

元々は防火壁として作られたものらしいけれど、日本ではその雅な姿を競うことになり「うだつをあげる」と言う言い方が普通になっている。
私は、子供の頃にその言葉の意味が分からなかったので「うだつ」の意味に潜在的に興味を持っていた。
中国の古鎮で懐かしい「うだつ」を聞き、白い壁に黒瓦を載せた防火壁が並ぶさまを「美しい」といっぺんに好きになった。

日本ではうだつに立派な瓦を載せて、装飾の美しさを競った。
その風景が岐阜県美濃市に残っている。


酒屋さんのウダツ

鬼瓦がない軒飾りはこの酒屋さんだけ。
うだつは両妻と中央(表側棟際のみ現存)の3本。上方風の伝統を生かしたむくり屋根が美しい。
「むくり」とは低姿勢や丁寧さ、を表現していると言われていて、商人の家屋に採用されている。
又むくり屋根の代表的な建物は「桂離宮」であるそうな。
反対に「そり」という屋根の形がある。「そり」は社寺に多い。
それを知って屋根の形を見るとより興味が湧いてくる。


競うウダツが並ぶ珍しい屋根。
ウダツは片方にひとつづつの法則がある。それを敢えて自家用のウダツを別にあげている。
後から上げた方が少し遠慮して幾分短く作っているらしい。

平日なので観光客もなく、店舗もほとんど休業中。
アンティークなのかレトロなのか、懐かしいウインドウも。

朝一番に寄り道をした岐阜県池田市の霞間ヶ渓(かまがたに)の桜

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