知床の秋|山から|斜里郡

翌日は、朝から強風だった。
知床五湖の地上遊歩道内にヒグマを確認したとの情報で遊歩道は閉鎖になった。
予定を変更して、午後から行く予定だった知床の森に向かった。
恐ろしいような強風が大木を揺らしているけれど、森の中に入ると上空で風の唸る声は聞こえるけれど、体感的には風はなかった。

倒木や木の根がむき出しで、足元に注意をしないと危ない。
下を向いて歩くとガイドさんと距離が出来る。
必死になってついていったけれど、来年ではやはり無理だったのかと少し気落ちした。

ガイドさんに聞く、知床の森が形成される過程の話は面白かった。
エゾマツは小さく種を落として、大木が葉を落とす冬の間にぐんぐん成長する。
何十年と経つ内に、どの樹よりも大きくなり森を形成するそうだ。
人工的に植えて、早く大きくなった樹は、強風で倒れることもしばしばとか。
知床の地図には、一次林、二次林と区別された地域があるが、説明を受けて合点した。

一次林(天然林、特に原生林をいう)が、伐採や火災などによって失われた後に、自然に(もしくは少し人為的に)再生した森林を二次林という。

昨日、海から眺めた崖の上に行った。
山からの風が強く、海に突き落されるようで、断崖の端に行くことは禁じられた。
この日は海も荒れて、船の出航も無かった。

クマの爪痕。
大きく見えるのは随分昔の爪痕で、木が成長したために大きく見えると説明された。
この日もエゾリスを見かけただけで、他の動物には出会えなかった。
知床五湖遊歩道は強風も重なり一日閉鎖になった。

午後から高架木道は歩けるとの情報で一湖に向かった。
心配した雨こそなかったけれど、風の強さは台風並みで、前に一歩進むのに全身の力をかける必要があった。
今までに経験のない強風を体験出来た事は、知床の自然を知る実体験になった。
海岸や森では出会えなかったヒグマが五湖に出てきたりして、自然とは計画通りには行かない。
それが手つかずの自然を守るということだと悟った。

帰り道に、大きくて、きれいな虹が二重にかかっていた。
知床に3泊して前後を入れると4日滞在したけれど、未だ半分残したような気持だ。

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