トワイライトフライト

「そろそろ日没かな」と思いながら仙台発伊丹行きのJALに乗った。
薄く黄昏始めた空は、日中の猛暑を忘れさせる。
何処まで行っても黄昏はついて来た。
反対側の窓にはギラギラと夕陽が残る。

紫色のフィルター越しに見る風景は、感動的でさえあった。
千葉県の九十九里浜を過ぎる頃に漸く夜の帳がおりてきた。

大阪に近づくと、世界は一転。
宝石を散りばめたような光の中に飛行機は吸い込まれていった。
トワイライトのフライトは、思いがけない自然の仕掛けで余韻を残してくれた。

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