台風21号と黄山の思い出:6年後の振り返り
今年の台風10号は、2018年の台風21号に似たコースをたどるらしいと言われて滋賀県では早くから警戒されていた。
所が意外にも、ノロノロと1週間かかって近畿地方に近づいている。
台風と言われて思い出すのは2018年9月4日、台風21号が関西に上陸し、強烈な暴風によって流されたタンカーが関西国際空港の連絡橋に衝突するという大事故が発生した。その翌日、私は中国の黄山や長江クルーズのツアーに出発する予定であった。正直、旅行気分は失せてしまって、このツアーはキャンセルになるだろうと予想していた。
しかし、事態は予想外の展開を見せ、旅行は急遽博多からの出発に変更された。無理やりスケジュールを調整して催行された旅行であったが、黄山は私の心に深く刻まれる風景になった。
あれから6年が経過した。この間、コロナ禍で海外旅行は急ブレーキを踏み、私の中で海外への関心はすっかり薄れてしまった。それでも、黄山での経験は今でも鮮明に思い出される。
黄山への旅行を決意したきっかけは、テレビで見たドキュメンタリー番組であった。急峻な岩山が連なる黄山の雄大な風景を目にした瞬間、「行きたい」という強い衝動に駆られた。しかし、同時にあの険しい山にどうやって登るのかという不安も抱えていた。旅行会社の担当者に相談したところ、「大丈夫です、坂道ばかりではないですから」との言葉を受けて参加を決めたが、実際に行ってみると、坂道ではなく延々と続く階段が私を待ち受けていたのである。
それでも、黄山で迎えた朝焼けは本当に圧巻であった。雲海が流れる谷間に浮かぶ朝日、その光景はまさに心に深く刻まれた。
あの時の黄山での体験は今でも私の心に鮮明に残っている。それは私の体力の限界に挑戦して夢にまで見た風景を目にしたからである。得難い経験をしたあの旅行は、私にとって一生の思い出である。黄山の雄大な自然に触れたあの瞬間、そしてそれが私に与えてくれた感動は、今も変わらず私の心の中で生き続けている。
台風で思い出すのは、2018年の「台風21号」と「黄山」がセットになって強く記憶に残っている。
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