驚異の回復力、そして就職。友に学ぶ一歩の力

六月半ばに股関節の手術を受けた友人がいる。
術後十日も経たぬうちに退院したと聞いて、ひとり暮らしの生活を案じた。だが心配は杞憂であった。気さくな彼女を案ずる人は多く、周りの人たちに支えられて、徐々に日常を取り戻していったのである。

特にリハビリに通っているわけでもなく、病院から渡されたプリントを見ながら自分でコツコツと続けてきたらしい。退院から十日後には「股関節に異物があるような感覚」と「鈍い痛み」を口にしていたが、二週間後には初めての外出に挑戦。八月初めには片足立ちの練習をしてはよろけながらも、三十分間も杖なしで散歩をしたという。

順調な回復ぶりに私も安堵していた矢先、術後三か月の診察では「経過に全く問題なし。素晴らしいリカバリーだ」と医師から太鼓判を押され、自信を取り戻したようであった。

そして何より驚かされたのは、昨日届いたLINEである。
「ご報告」と書き出されたメッセージは、なんと就職の知らせであった。私は思わず二度読みして仰天した。医師から「仕事をしてもよい」と許可が出るや否や、すぐに行動を起こしたというのだ。

就職先は渋谷のクリニック。現在は医療事務と受付の研修中とのこと。彼女はかつて、亡きご主人と共にクリニックを運営していた。その後は出版界や政府機関でも仕事を続けてきた人である。今回の就職は「もう少し人と関わって生きる人生を」との思いを込めて踏み出した一歩だと締めくくられていた。

なんと見事な気力と行動力であろうか。
私が六十歳でギャラリーをオープンすると言って周りを驚かせたのは二十年前である。そのギャラリーも七十歳でやり切った気持で閉じた。それに比べると

彼女の就職は、まさに脳天に大木が落ちてきたような衝撃である。

遠方ゆえに滅多に会う機会は無いけれど、会えば数時間、機関銃のごとく語り合う仲である。
気が合うはずなのに、見据える方向の逞しさが違いすぎた。恐れ入るばかりである。
この知らせに刺激を受け、私もまた少し背筋を伸ばした。

今日のトップ写真は彼女をイメージした華やかで秘めた情熱の色を纏うバラを選んだ。

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