清水の舞台から飛び降りたスイカ、その顛末

今年の夏は、37℃の猛暑が去ったと思えば、大雨と曇天が続く日々。空模様に翻弄されながらも、先週は旬のフルーツを求めて伊那から飛騨、金沢へとフルーツハンティングに出かけた。

そこで出会ったのが、「羅皇ザ・スイート」と銘打たれたスイカだった。その風格と価格は、スイカの最高峰を自称するにふさわしいものであった。先月、「産直市場よってって岩出店」で購入した鳥取スイカ(倉吉産)は、2800円というお手頃価格ながら驚くほど美味で、その感動は記憶に新しい。だからこそ、「倉吉産スイカを上回るなら、それはもはや至高の逸品に違いない」と確信した。

かくして、私は清水の舞台から飛び降りる覚悟で「羅王ザ・スイート」を手に取った。

期待に胸を膨らませて自宅で包丁を入れると、パリンと小気味よい音を立てて割れた。端切れを一口つまんでみる。

「ウッ」

甘みも、シャリシャリとした歯ごたえもなく、近所のスーパーで売られている金沢スイカにも及ばない代物だった。私の脳裏に描いていた「最高のスイカ」のイメージは、音を立てて崩れ去った。

最高峰とうたわれたこのスイカは、最高に残念なスイカの最高峰だったのかもしれない。そう考えなければ、この悲劇を乗り越えられそうにない。

こうして我が家は「スイカ供養」の日々を送っている。巨大なスイカが冷蔵庫を占拠し、朝から晩までスイカを消費する生活だ。

そのスイカ供養の最中に、さらなる悲劇が起きた。大切に保管していた桃に異変が発生したのだ。巨大なスイカと他の果物を一緒に購入してはいけない――この夏の教訓である。しかし、既に後の祭りだった。

たまたまのはずれだったのかもしれないが、皆様も清水の舞台から飛び降りる前に、スイカを買うときはくれぐれも冷静に見極めて下さいね。

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