手仕事の町-盛岡市-2

盛岡には有名なギャラリー「光源社」がある。
けれど、そこ以上に行きたかった場所。
そこは、ござ九(ござく)森九商店である。
文化13年(1816)年創業、昔ながらの商家建築で、盛岡市の保存建造物に指定されている。
建物の佇まいを観た時から胸キュンで茣蓙九の為に盛岡経由の帰り道を考えたと言っても過言ではない。

全長24mもある建物の中はいたって、庶民的な荒物、日用品、籠や笊小物入れなどが売られている。
ここは家人のワンダーランド
長箒や七輪を買い込んでいた。
私は束子。

お向かいは、南部鉄器で有名な釜定さん

ここには、垂涎の鉄器がある。
黒光りする鉄器を買うと美味しい料理が作れるような気がする。
高い、重いを考えると躊躇する。
栓抜きを買って、留飲を下げた。
「震災の時はどのくらい揺れましたか」
と、お聞きしたら「古い家だから、怖いくらい揺れました」
さもありなん。とすれば被害はどうだったのか。
「幸いなことに家が揺れて、鉄器は落ちませんでした」との事。
昔の建築は、今どきの手抜き工事とは違うのだ。

釜定さんでは栓抜きくらいしか買い物は出来ないことは、行く前から予想できるので前日に奥州市水沢のOIGENまで足を延ばしておいた。

鉄器は重い事は変わりないけれど、OIGENさんは高くはない。
実は、過去に鉄瓶を2個錆びさせている。
だから、家人は「買うんじゃないよ、」と私に行き聞かせていた。
けれど、店内に一歩入ると、家人は豹変した。
鉄器の前を行ったり来たり、すっかり買う気満々なのである。
今回の鉄瓶は生涯最後の鉄瓶となるはずだから、手入れについてしっかりとレクチャーを受けた。
どうやら、鉄瓶の中に普通のやかんと同じように水を残しておいた事が致命傷だったようだ。
だから1回でお湯を使い切れるように0.8Lの鉄瓶にした。
そして、家人の管理下で手入れを怠らない事を条件で入手した。

私が惹きつけられたのはクックトップ浅型の鉄鍋だった。(赤い鍋つかみ)
蓋に蒸気を抜く小さな蓋が2つあって、それが堪らなく可愛いかった。
鉄のフライパンも使いこなせなかった過去を持つ私には、大冒険の買い物だ。
マイカーで出かけているので、何でも持ち帰れるというのが今回の嬉しい所。
鉄なべなんか平気平気、だったけれど送ってくださると言うのでお願いした。

鉄なべが我が家に来てから、何時かは使いこなそうとしまってあった鉄のフライパンは、再び日の目を見ている。
OIGENさんの丁寧なレクチャで鉄の調理器具を使いこなす術を会得できたような気がする。
暴れ者のフライパンは、しっかり焼き付けて言うことを聞くようになった。
なんだか、毎日新鮮である。

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