富山の宝物
なにかと話題の多い富山だけれど、世界に誇れる宝物に出会った。
朝、ホテルで食事中、窓から不思議な建物が見えた。
それは、富山市役所で、一番上には展望台があると言う。
展望台なら立山欄峰が見えるに違いない。
けれど、天気は下り気味、何時見えなくなるか分からないけれど、今は見えている。
そう思うと1分が惜しくて直ぐに市役所に向かった。
びっくりするほど立派な市役所はガランと空いていて、駐車場に直ぐに入れた。
駐車場から展望台にはすぐに行けるエレベーターもあった。
地上70mの展望台に降りると立山連峰は待っていてくれた。
ただ、窓磨きは難しいと見えて、写真は綺麗に写せなかった。
展望台も望遠鏡も無料、他のお客様もいないという、都会では考えられない環境で展望台からの眺めを楽しんだ。
その後に向かった富山ガラス美術館
ここは、去年9月に開館した。
今、話題のオリンピック競技場の設計者 隈研吾氏の設計で杉の木がふんだんに使われている。
市立図書館やcafeも併設されている。
天井の高い図書室に本は、低くゆったりと配置されている。
窓のそばにはテーブルと椅子が置かれ、一日過ごせそうだ。
冷暖房完備、私なら毎日出勤だろう。
ガラス美術館の所蔵品の中に、潮工房の潮さんと江波さんの作品、skogの初期にお世話になった佐々木伸佳さんの作品を見つけた。
佐々木さんは松本クラフトで出会った作家さんで、その年の作家さんの中では一番光っていた。
あれから10年、佐々木さんは素晴らしい作家さんに成長されていた。
skogで初期の作品をお買い上げ頂いたお客様にも喜んで頂けると思います。
写真禁止なので写せなかったけれど、今でもまぶたから離れない。
pcの写真から → ☆
次に向かった楽翠亭美術館
ここは、美術館だけれど作品以上に、建物に見とれてしまった。
お話を伺うと昭和25年頃、富山の繊維関係の社長さんの邸宅だったとか。
屋久杉が使われた天井、大きな木がそのまま使われている。
すぐ側の運河まで運び、現地で加工されたとか。
床も一枚板で貼られ、井波の名工作の欄間、作品よりそちらの目がいき、作家さんにはあまり嬉しくない空間ではないだろうかと心配になった位だ。
庭の写真はご自由にという事だったので庭に出ると、ここも仰天の庭木がズラリと植えられていた。
建築や庭木がお好きな方には垂涎の場所だろう。
ジュウガツサクラと書かれている木
桜が一輪二輪咲いていた。
さて、ここでは角 好司氏の蒔絵の飾り箱を拝見した。
四季シリーズという事で今は秋の飾り箱のみ蓋をあけて、3段の中が見えるように飾られていた。
昨年の春、角さんの能登のお宅にお邪魔した時に、沢山の作品のお話を伺った。
その時に蒔絵が最初ですと仰って見せて頂いた。
その時も「譲って下さい」と喉から出そうになる声を押えこんだものだ。
ギャラリーショップに角さんのお椀があったけれど、今では手が出せなくなった。
思えば我が家は30年前の角兄弟のお椀を毎日使っている。
昨年修理をお願いした時に、角先生に感心して頂いた。
そして、skogの初期にお世話になった伊藤秀人さんも大作の鉢をご出展されていた。
伊藤さんは薄作りの作家さんなので、シャープな線をダレさせずに作るのはどんなご苦労があるんだろうかと思う。
多治見の工房にお伺いした日を昨日のように思い出した。
pcの写真から → ☆
白磁のうすい鉢は、skogでも良く使ったし、お客様にも沢山買って頂きました。
ぐんぐん成長される伊藤秀人さんの初期の作品をお持ちのお客様も見る目がおありだったのですね。
今回私は行けなかったけれど富岩運河環水公園という素敵なところが楽翠亭の近くにあるらしい。
ガラス美術館とは富山駅を挟んで裏と表になりますが、徒歩や自転車でも回れる範囲です。
今回は富山をすっかり見直した。
立山が白くなった頃にもう一度伺いたい場所になった。
今日の半日で富山が世界に誇れるお宝を3点発見できた、
私が富山で数カ月過ごしたのは30才になるかならない時で、「地方の県庁所在地が面白い」と目を輝かせたいた。
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