初・沖縄旅行 – 今帰仁城|晴れ女は、どこいった?

今帰仁城は(ナキジンジョウ)と読みます。
2000年12月に開催された第24回世界遺産委員会で「琉球王国のグスク及び関連遺産群」という名称で世界遺産リストに登録された九つの遺産の中の一つとのこと。
沖縄出発前に城をグスクと読むと分かっていても、次の瞬間にすぐ忘れていたけれど座喜味城を見学した後は「グスク」の読み方の方が琉球らしく気に入っていた。
短い旅程なので「グスク」の内、初日の座喜味城と今帰仁城を見学のルートに入れた。
この城は沖縄では桜の名所で友人も桜の頃に来たことがあるそうだ。

朝方降った大雨で所々ぬかるむフクギ並木を散歩した後、いよいよ今帰仁城へ向かおうと車に戻ると行く手の空に黒い雲がかかり始めた。
先ほどまでは降っていましたと雨の気配が残るけれど、晴れ女の私が行く間1時間くらい雨は待ってくれると思っていた。

チケット売り場に行くと、「本日ガイドは直ぐ出発できます」と書かれていた。
ガイドの申し込みとチケットの購入等々出発までに20分くらいかかったろうか。
さあ出発となった時、イヤ〜な風が吹いて来た。
ガイドさんに「今帰仁城は入ってしまうと雨をよけられませんから傘をお持ちください」と勧められて縁起が悪いと思いながら渋々傘を持って出発した。
上記写真の所で「世界遺産」の説明を聞いたころにはポツリと肩に当たるものがあったが、気の所為にした。

堅牢な城壁に囲まれた城は、標高約100メートルに位置し、7・5・3に石を積んだ歩き易い階段が整備されている。
階段が無かった頃に、米兵がオートバイでこの城に登っていたので、神聖な城でそのようなことが出来ないように階段が整備されたそうだ。
その階段に並行して石垣の壊れたようなゴツゴツした道があり、その道が琉球時代の人が歩いた道なのでと紹介されて歩きにく瓦礫の上を必死に歩いた。
「今日の一番の難所を通過しました。」と言うガイドさんの話でホッと一息つく間もなく傘をさしたくなるような雨粒が落ちてきた。


城を囲む石垣は地形を巧みに利用して曲線を描き、城壁のディテールは美しく、その規模は首里城にも匹敵すると言われている。
一番高い所まで登っても、雨に阻まれて展望は開けなかった。
石の上は滑るので、ガイドさんはガイドするよりも「足元に気を付けて、滑らないように」の繰り返しになった。
行きに歩かなかった7・5・3の階段を降りる頃に階段は滝のようになり、何処によけても水たまりばかりになった。
足元の感覚は海の中を歩くようだ。
時折強く、時折弱く雨は呼吸するかのように降りかかった。
出発地点に戻った時には、全身ぐしょぐしょ。

午前中の「美ら海水族館」や「フクギ並木」で感じた幸運をいっ気に洗い流して、みじめな姿になった。
「帰り道は洪水で危ない所があるかも知れないので資料館をご覧になって雨をやり過ごしてください」と、しきりに勧めるガイドさんの言葉を振り切って車に乗り込んだ。
とにかく着替えたいの一心だった。

次の予定を諦めてホテルに直行、着替えたけれど、靴だけはどうしようもない。
一晩中ドライヤーをかけて翌日までに乾かしたけれど、晴れ女のプライドは靴以上のダメージを受けた。
夕方から友人ご夫婦行きつけのイタリアンで気持ちを立て直し。
その日は夜まで雨が降り続いた。

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