紀伊長島で幻の寿司に出会った|万両寿司
美鈴の窓から、山の上に変わった建物が見えていた。お聞きすると、高塚山展望台との事。「太平洋が良く見えるから是非寄り道して下さい」と女将さんのお勧めがあった。
美鈴から1kmも走らない内に山道の入り口が見えたが、そこから先の展望台への案内板は分かりにくく、数分で行ける予定だったけれど行きつ戻りつ、諦めかけた頃に車で展望台までは行くことができないことが分かった。
「高塚山展望台」と書かれた看板があり、そこには「ここから徒歩5分」と書かれた案内があった。車だと思いがけない所に看板があるので見落とすかもしれない。実際に私たちは見落として海岸線まで走ってしまった。
朝のうちだったので木陰の気持ち良さそうな道だと思い、標高74mの展望台を目指して歩き始めた。
ところがこの道は曲者で、登りの道はかなり勾配になっていた。見上げても最後のカーブを回るまで展望台がどこにあるのか分からないので疲労感があったが無事にたどり着いた。
展望台には無料の双眼鏡があって、覗くと太平洋を行く大きな船が見えた。
次は元々計画して密かに楽しみにしている紀伊長島駅前の万両寿司までひとっ走り。
サンマの寿司は珍しいので夕食用にテイクアウトに予定していた。創業70年で釣りに来る人達が早朝から利用するらしく開店時間は8時半と早い。
サンマ寿し500円・焼きサンマ寿し600円(サンマ寿司&焼きサンマ寿司のハーフ&ハーフは600円)10月1日から値上げしますと書いた紙が貼られていた。
珍しいメニューがあった。「ワタリガニ寿司」だ。
昨夜、渡り蟹を頂いた時に思いがけず沢山の身が入っていたのでこの近くではこういうお寿司も出来るのだと思った。
「ワタリガニのお寿司も出来ますか」
「出来ますよー」
「だったら2折お願いします」
「今から作りますから暫くお待ち下さい」意外に若そうなお兄さんが握っていた。「母ちゃん」と呼ばれる女性は寿司が出来るまで新聞を読んでいた。
なんとなく手持無沙汰で、入り口にあったかぼちゃと戯れながら待つことにした。
紀伊長島駅は平屋の駅舎で、映画に出てくる地方の駅の匂いがプンプンした。
帰宅後に食べたサンマ寿司は美味しかった。酢飯の美味しさが群を抜いている。
注文した「ワタリガニ」のお寿司は、折を開けるとそこにあったのは「牡蠣」だった。
「ワタリガニ」って言ったし、メニューも「ワタリガニ」って書いていたはず。堂々と「牡蠣」が入っている以上どこかで勘違いがあったのかも知れない。。
牡蠣は嫌いではないし、むしろ好きな方だしここは三重で牡蠣は本場。そして牡蠣寿司は美味しかった。
ワタリガニでなくてもいいやと思いながらも牡蠣に「わたり牡蠣」ってあるのだろうか。
ネット検索をすると……
「渡利かき(わたりかき、渡利牡蠣)は、三重県北牟婁郡紀北町相賀(あいが)にある白石湖で養殖されるカキ[1]。生産量が少なく、「幻のカキ」の異名を持つ」
と、言うことが分かった。
勘違いではあっても幻のカキを食した事は事実だ。
コメント
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いつも 美味しいものには目がない谷口さんですね~~
そこで捕れたさんまで 作られたもの さぞ美味しいお寿司でしたでしょう!
わたりかき 幻のかき 良かったですね~
美味しいものを食べる幸せいっぱい❣
本間さんいつもコメントをありがとうございます。
サンマは北海道から1年分を仕入れているらしいわ。
牡蠣はご当地幻の牡蠣とか。
ワタリガニが何故わたり牡蠣なのー?って思いながら幻牡蠣を頂きました。酢飯の塩梅が他所にないお味でした。