耳正月と縮小する迎春支度

昨日は、クリスマスだというのに、スーパーの売り場はもう迎春一色に切り替わっていた。
カーブス仲間の間でも話題は自然とお節のことになる。

ある人は、昨日からもち米25キロを洗い、明日は盛大な餅つきをするという。
ある人は、出し巻きを40本焼くらしい。
そんな話を聞いていると、私は思わず「若いなー」と心の中でつぶやいてしまう。

私も若い頃は、お節の準備が楽しかった。
九州、関東、関西と住んでみると、お節の必需品は少しずつ違い、雑煮に至ってはまったく別物だった。
今ではあれこれ混ざった、我が家流のミックス雑煮が定番である。

最近のお正月、必ず用意するのはお雑煮くらいで、あとは特に決まりごとはない。
行き当たりの市場で美味しそうなものをいくつか買えば、それで十分。
三が日は、本を読んでも、テレビを見ても、寝ていても自由だ。
初詣に出かければ、それで正月行事は一通り終わり、という簡単な新年をここ数年続けている。

とはいえ、五十代の頃は、家人の仕事納めを待ってから錦市場に寄って帰る、という年末もあった。
金沢の近江町市場、東京の築地場外。
どこの正月風景も、今でもすぐに思い浮かぶ。
そうした時間を重ねて、今の私がいる。

迎春準備の市場を見て歩くのは、今でも好きだ。
そして、思いがけないほど買い込んでしまうのも、例年通りである。

縮小しながら楽しむ年末年始。
それぞれの正月準備の話に耳を傾けながら、「若いっていいなあ」と今日も聞き耳を立てる。
気がつけば、準備をする代わりに、話を味わう正月である。
今年もまた、私はささやかな「耳正月」を楽しみにしている。

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