• 2025.8.16
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渋滞が3割減？ 日本で広まらない“正しい合流”の話

先日、ヤフーニュースで興味深い記事を目にした。

日本人は「ファスナー合流」が苦手であるが、これを強制的に行うよう設計された道路で実験したところ、渋滞による損失時間が約3割減少したという。

ファスナー合流とは、高速道路などで本線に合流する際、加速車線の先端まで進み、本線側と合流側が1台ずつ交互に入っていく方法である。まるでファスナーの歯がひとつずつ噛み合っていくように、流れが自然につながるのが特徴である。

私の生活道路である湖西道路にも合流ポイントがあるのだが、ここは直前で二車線から一車線に減少し、さらに上り坂とカーブが続くため、慢性的な渋滞が起きている。日々通る身としては、ここでの合流はどうしても気を遣う場面である。

それでも私は、できるだけ臆せず加速車線の先端まで進むようにしている。その方が結果的に合流はスムーズになると感じているからである。

ところが、私の前を走る車の多くは、途中で車列に少しの空きを見つけては、そこで本線に入ろうとする。そのたびに加速車線の後続車はブレーキを踏むことになる。これが数台続くと、先端まで進もうとする私にとっては、それがストレスになる。

実際のところ、途中で入った車よりも、私が先端まで進んでから合流した方が、結果として前に出ることは少なくない。

ファスナー合流が定着しにくい理由には、「加速車線を最後まで使うのは割り込みに見える」という印象や、「自分だけ得をしていると思われたくない」という心理があるのだろう。
その感覚は私とて同じである。しかし、交通ルールとしては先端まで進んで合流するのが正しい合流である。

ルールが徹底されていないため、本線側が車間を詰めて合流を拒む場面も少なくない。それは「割り込みされる」という意識があるからだと思われる。

また、免許更新の講習で、ファスナー合流について説明を受けた記憶はない。事故写真の説明ばかりである。脅す講習よりも、徹底されてない新しいルールなどがあればそれを優先して欲しい所である。
近々免許更新があるので、そのときには講習時間は眠らずにしっかり聞こうと思う。

私はファスナー合流の普及を強く望んでいる。その方が合流は確実にスムーズになり、渋滞解消にもつながると確信しているからである。

車の運転は相互信頼があってこそ成り立つ。自分だけがルールを守っていれば事故を防げるとは限らない。そのために講習会があり、新しい情報を学ぶ機会が設けられているのだ。日本人は世界的に見ても交通ルールをよく守る国民である。有効なルールは、もっと広く、そして確実に行き渡らせてほしいものである。