お盆の墓参りと鰻未遂事件記

盆と正月は外出をしないと決めていたのに、何を思ったか急に舞鶴まで墓入りに行こうという気持ちになった。
きっかけは、周囲の友人に地域の盆行事の話を聞いたことである。話を聞いているうちに、心が墓参りモードに傾いた。

スーパーには墓参り用の花が山のように積まれていた。これ幸いと14日に売り場に行ってみれば、既に大半は売り切れ。ここで諦めていればよかったのだが、手に入るもので見繕って準備完了。後は花より団子である。

どうせ日本海側に出掛けるなら海鮮ランチと相場が決まっている。しかし今回は久方ぶりに「源与門」の鰻と決めた。予約不可という姿勢が気に入った。11時オープンなら、少し早めに着けば良いと読んだのである。

早めに家を出たため、墓参りは10時前に終了。源与門のある若狭三方町までは60km。国道を走れば1時間もあれば着くと踏んだ。ところが前を行く車は近隣のご常連らしく、のんびり走行。渋滞もない国道を1時間25分かけて到着した。

11時にオープンしたばかりのはずが、駐車場は既に車で溢れていた。「EPARKの順番待ち」を見れば29番目、待ち時間は125分。つまり昼食は1時過ぎになる算段である。朝食を軽めにしたのが裏目に出て、腹の虫が大合唱を始めていた。

ここでなぜ「待つ」という選択ができなかったのか。空腹が判断力を奪い、「小浜に戻るか?敦賀に抜けるか?」という家人の提案にあっさり乗ってしまった。結局、小浜に戻ることにした。既に腹は猛烈に減っている。待てるか、いや待てぬ。

小浜到着は正午頃。「濱の四季」のEPARK順番待ちは21番目。もう動けぬ。浜風に吹かれ、店舗のテラスで腰を落ち着けた。これもまた風情…などと呟いてみたが、結局待ち時間は1時間。午後1時を回ってようやく案内された。

だが、ここで第二の悲劇。海鮮はほぼ完売、残るはフライもの。フライだけは勘弁とメニューを探しぬいた結果、刺身の切れ端をかき集めたような丼しか選択の余地はなかった。もはや言葉も出ず、疲労感だけが残った。

思えば、源与門で2時間待てば鰻は食べられたのである。鰻が鰺フライにはならなかったはずである。
順番を入れてからプラントで買い物を済ませれば、時間も有効利用できた。だが「花より団子」ならぬ「墓より鰻」の私は、空腹に負けて選択を誤り続けた。結果、鰻は逃げ、海鮮も逃げ、残ったのは「切れ端丼」と惨めな敗北感だけである。

「猿も木から落ちる」と家人は笑った。確かにその通りだが、この日ばかりは「猿も木から落ちるし、私は鰻からも落ちた」と返したかった。

かくして、お盆の墓参りと鰻未遂事件は、自業自得で幕を閉じたのである。

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