庭の恵みと友の実り ― 甘い初収穫の味

大雨の後、朝夕の風に、ほんの少し秋の気配が混じりはじめた頃。
庭の片隅で、今年も小さな恵みが色づいた。
果物は好きだが、我が家の庭で採れるのは、今のところ二種類だけ。
昨年いただいたイチジクの木と、数年前に植えたデラウェアである。


イチジクは、陽を浴びてうっすらと紅を帯びた果皮の下に、宝石のような果肉を隠している。
そっと触れると、柔らかな弾力が返り、ほの甘い香りがふわりと広がる。
ひと口かじれば、舌の上にやさしい蜜がとろりと流れ込み、ねっとりとした果肉に触れられる。

デラウェアはこれまで観賞用と諦めかけていたが、今年になってようやく小さな房をつけた。
来年はもっと立派になると家人は太鼓判を押すが、さて、どうだろう。
友人の庭の葡萄は、毎日収穫するほどたわわに実っている。
そのおすそ分けを、気前よくどーんといただいた。

さて、我が家のデラウェアを収穫してみると――ほんの少し。
しかし、さすがはデラウェア。粒は小さくとも甘さは格別で、まさに「初収穫の蜜の味」だった。

そして、大事にしすぎて食べ頃を逃しそうになった桃は、コンポートに。
そのとき切った桃の種の断面が、まるでバラの花のように美しく、思わず写真に残した。

小さな庭でも、季節は確かに巡り、果実は実る。
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