2024年の干し柿奮闘記:暖冬と小さな攻撃者に翻弄されて
今年の干し柿作りは、思いがけない出来事の連続であった。
例年より5kgも多い35kgもの柿を購入して家人が2日間丁寧に皮を剥き、いつものように勝手口の裏に干した。家人は焼酎を吹きかけ、手もみして「美味しくなーれ」のおまじないをかけていた。
台所の窓から見える柿は2日ほどでいい色になり、楽しみな眺めになった。
1週間が過ぎた頃、家人が「柿の一部に食いちぎられたような傷がある」と心配をし始めた。
初めは「気のせいでは?」と軽く聞き流していたが、翌日には柿のヘタを残して柿が3個ほどが無くなっていた。すぐ近くの置物が壊れているという状況で、これは確かに何者かが侵入していると確信した。
そして、犯人は「ひよどり」の可能性が高いと判断した。
その上、連日20℃を超す気温の日々が続いた。
普通なら1週間も経つと柿の表面は乾いて硬くなり、柿の表面に傷をつけるとそこから白い粉が吹いて益々甘みを増すというのが市田柿の特徴である。
柿は乾くというより熟しているので、傷をつける作業は出来ないまま、朝にはヘタだけ残された柿の残骸が増えて来た。
このままでは柿にとって良い事より、カビが生えるような悪い事になりそうだと判断した。
完全に仕上げることが出来なかった干し柿は家人にとって、さぞかし残念だったろうと思うけれど、一昨日の夜すべてを取り込んだ。
ところが、それを収納するには冷蔵庫の空場所が足りなかった。重ねるとつぶれそうな柿でも重ねるしかない。
昨日は、大急ぎで柿の配達に回ったが、道路は大渋滞と外気温25℃の厳しい状況で、琵琶湖半周に一日がかりになった。
暑さ疲れと睡眠不足で途中しんどくなったけれど、配達先の友人たちの笑顔に救われた。
今年の市田柿は、豊作だったからと余分に買ったけれど、「手に余る程に作るのは、もう限界だろう」と痛感した。
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