編み棒の止まらない日々 ― 田中文子さんの仕事

このブログは、手織りと手編みの仕事に半世紀以上を捧げてきた二人の作家による、ささやかでありながらも賑やかな展覧会のために立ち上げました。
昨日の本間明子さんに続いてもう一人の手編み作家、田中文子さんをご紹介します。
田中文子さんと初めてお会いしたのは、skogでの展覧会でした。
その時の様子は、こちらの過去ブログにも残しています。
田中さんとの出会いは、思わず立ち止まってしまうほど素敵なセーターに惹きつけられたことがきっかけでした。
セーターはデパートで買うもの、そんな思い込みがその瞬間に崩れました。
それ以来、手編みのセーターが持つ温かさ、自由で伸びやかなデザインの面白さ、そして確かな美しさの虜になっています。
次に驚かされたのは、ある日の「出し巻」でした。
すすめられて一切れ頂いた、その出し巻の美味しかったこと。
それは田中さんのお弁当の中の一品でした。
彼女は、台所仕事をしながらひたすら編み棒を動かすのが日常なのだそうです。
ストーブの上に置いた鍋の音を聴きながら手を動かす。
何をする時も手には編み物がある、そんな暮らしがごく自然に続いています。
以前私は、田中さんのことを「色彩の魔術師」と呼んでいましたが、最近は単色を基調に、図案の凝った作品を多く編まれているようです。
「手が止まらない」と話す彼女のそばには、小さなボタンをたくさん使ったアクセサリーが、箱の中からざくざくと現れました。
今回の展覧会では、そうした沢山のアクセサリーもクリアランスセールされるそうです。

かつて田中さんの作品を扱っていたギャラリーの元オーナーとして、そして一人の愛好者として、この展覧会を心から応援しています。
長い年月を手の中に重ねてきた田中さんの仕事を、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。

『上質な手仕事を、日常の装いに』
期間2026年2月6日(金)-8日(日)
個人宅のため、住所の詳細や電話番号は伏せております。
ご興味のある方は下記のフォームよりお問い合わせください。
https://skog-web.com/inquiry
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