正座ができた日 ー 坐骨神経痛リハビリの記録

坐骨神経痛のリハビリに、いったいいつ効果が出るのか——そう虚しく考える時期が長く続いた。
しかし、ようやくリハビリの効果をわずかに実感できるようになると、自分なりに工夫を凝らす余裕も生まれた。

そして今日、ついに畳の上で正座をすることができた。私の場合は膝軟骨に亀裂を入れた状態でもあった。
膝軟骨の修復はできない以上炎症が治まれば手術をしない限り、良しとするしかない。
これまでは湯船の中でしか正座の形をとれなかったが、今日のリハビリ中に「できそうだ」と直感したのである。

膝を床につけるまでは何とかなる。しかし、そこから腰を落とすという動作が難関だった。
思い切って、ゆっくりと段階的に腰を沈めていくと、何とか正座の姿勢まで腰を下ろすことができた。

ちょうどその様子を見ていたらしい姪が、「正座できてる!」と弾んだ声で声をかけてきた。
その明るい声に、気持ちがぱっと晴れ、さらに意欲が湧いた。

「今やったらできたのよ。もう一度初めからやってみるね」と言って、再びそろそろと正座に挑んだ。
確かに、できていた。

クリニックの理学療法士が、脛の筋肉を指で丁寧にほぐしてくれた。しかし、それだけではどうにもならないほど筋肉は硬くこわばっていた。
そこで、ストレッチポールの使い方を教わったのだ。

これがまた、とにかく痛い。必要性は理解していても、なかなかポールに体を預ける勇気が出なかった。
それでも毎日少しずつ試すうちに、次第にあの硬かった脚の筋肉に変化が現れてきた。
その変化が嬉しくて、やがて毎日の習慣となった。

そして今日、ストレッチポールに乗っても、あの鋭い痛みを感じなかった。
それがきっかけとなり、正座への挑戦に踏み切ったというわけである。

一方、左足を庇うあまり、右膝にまで影響が出ている。時折、鋭い痛みが走る。
これは「変形性膝関節症」の兆候かもしれない、と思うと、何としても左足が一日も早く自立してほしいと願わずにいられない。

それでも、畳の上で正座ができたことは、回復への大きな一歩ではないか。
この先に待っているのは、まだ見ぬ喜びかもしれない。今はそれが、何より楽しみである。

おわりに
ここまで読んでくださった方へ。
リハビリは地味で、孤独で、報われない日もある。
でも、小さな「できた!」の積み重ねが、確かな前進になる。

同じように痛みと向き合っている誰かに、この気づきが届きますように。

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