曇天の午後に溜まるもの

朝はよく晴れていた。
窓から差し込む光は柔らかく、今日という一日を少しだけ期待させるに足る明るさであった。
天気予報では午後から曇り、夕方には雨が降るという。近ごろは、このような天候が続いている。
晴れれば気持ちも自然と明るくなる。
しかし、雨を予感させるように午後から空がどんよりと色を失っていくと、それにつられるように心もまた重くなっていく。
朝のうちはやる気満々で始めた掃除であったが、昼を過ぎる頃には手が止まり、いつの間にかテレビの前に座っていた。
だが、どのチャンネルを回しても映し出されるのは、もううんざりするほどの同じようなニュースばかりである。
気分転換にと本を手に取ってみたものの、数ページも進まぬうちにまぶたが重くなり、うとうとと舟を漕ぎ始めてしまった。
そうこうしているうちに、夕餉の支度に追われる時間が否応なく近づいてくる。
何かを成し遂げたという実感もないまま、ただ時間だけが過ぎていった。
気がつけば胸の中には、けじめのつかない一日への不満が、曇り空のようにどんよりと溜まっていた。
こんなつまらない一日を過ごすとは、朝の光の中では思いもしなかったことである。

しかし考えてみれば、これといった出来事もなく、ただ淡々と過ぎていっただけの平凡な一日でもあった。
つまらないと言えばつまらない。だが、こうして書き留めてみると、この曇天のような一日も、確かに自分の一日であったのだと分かる。
まあ、こんな日もたまにはあるさ。人間だもの。知らんけど。
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