水織ゆみinLive Theater 祇園JTN

12月以来久しぶりに水織ゆみの祇園ライブに出掛けた。
3月に入って真冬の寒さがぶり返した日だったけれど、会場のJTNは60席が満席で補助椅子が出されて大賑わいだった。
客席には宝塚ご出身とか、シャンソンコンクール優勝者とか、水織音(ミオリネ)の生徒の方が多いようで、水織のリードで歌声喫茶のような場面もあって和気あいあいのライブだった。

今回のプログラムは水織の訳詞によるものがほとんどで、バルバラの曲を多く歌われた。
唄いながらご自分の人生と重ねて泣いたり笑ったり、シャンソンはやっぱり人生の唄だ。

バルバラが Drouot (競売会社名)を書いたのが1970年。日本は大阪万博の頃。
水織はその曲名を「競売」として訳詞した。
シャンソンを原曲のままにしても日本人には理解しにくいので、バルバラの世界観を残しつつ日本人に分かり易い歌詞を作った。
水織が生涯で一度経験した、という競売の話を聴いた後でこの歌を聴くと、まるで、彼女の物語を聴いているように錯覚した。
家族の大事な家も家具も、みーんな競売にかけられる悲しさ、経験者でなければこの情景は唄えない。当時を思い出して涙を流しながら熱唱した。

ままた、「ナントの雨」はバルバラが愛して、憎む父親の最期の時に、「謝って欲しい」と思って父親の住むナントの町に出掛けた。
が、間に合わず憎む苦しさをバルバラに抱かせたまま逝ってしまった。
その後4年の歳月をかけてバルバラはこの曲を書いた。
それに続く「黒い鷲」の圧巻な物語。

シャンソンは未だ日本には根付いてない。もっと沢山の人に聴いてもらって人生を唄って欲しいと言う事でBS222で3月17日am4:30から30分番組が放送される。
反応が良ければもっと良い時間帯にしてくれるらしい。
シャンソン好きな方は、是非録画してご覧ください。

昨年12月に水織は「声が出なくなったからそろそろ引退を考えている」等と言ってファンを震え上がらせたけれど、今日はケロッと忘れたかのように元気いっぱいで秋までのスケジュールを話していた。
コロコロと笑いながら、鼻をくしゅくしゅさせながら、観客の拍手喝采を浴びていた。

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