ハゲタカ2 ‐ 真山 仁|企業をとるかとられるかの経済戦争
原作小説を読んで映画を観るとかなりガッカリさせられる。
去年だったか「警察官の血」のドラマを見てひどく失望したときに原作を読み直したけれど、やはり期待したものではなかった。
映画「ハゲタカ」は面白かったので、真山仁著「ハゲタカ2」の上下を買った。
バリ行きの飛行機で読む予定だったけれど、飛行機の中では余り面白くなかった。
もっと軽い小説が機内では楽しい。
家に帰ってから読み直すと、上下2巻を一気に読み終えた。
ハゲタカは企業をとるかとられるか、経済戦争を書いている。
上場した株式会社は「どうぞ、買ってください」といわんばかりの状態にあるそうで、いつあなたの会社が狙われるか分らないらしいですよ。
この本が容易く読めたのは、新聞紙上を賑合わせた企業や銀行名が浮かんできて、架空の話ではない現実味を帯びていたからかもしれない。
小説とはいえ、肩に力が入り気持ちも少し、戦闘的になるかも知れない。
気持ちは主人公鷲津になっているのだけれど、鷲津は下巻に入っても悪戦苦闘の戦いを繰り返えす。
読むほうの心がスーッとする日が中々来ない。
それに引かれて読むしかない。
買収劇は日本の政治家、企業、銀行のトップ、アメリカ大統領のゴシップが幕引きのきっかけになっている。
トップに登る途中、人は沢山の泥水を呑まなければならないらしい。
登りつめると、泥水を吐くまで安住出来ない。
終盤はハゲタカと嫌われる鷲津の人間味に重点を置いて描かれ、クールダウンして読了となった。
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