日本のすごい味 ‐ 平松洋子

「日本のすごい味」の本も、図書館で偶然見つけた平松さんの新書である。
副題は「土地の記憶を食べる」とある。
料理は得意ではないけれど、美味しいものは大好きで情報を仕入れては家人をけしかけて賞味しに出かけている。

巻頭の食材は比良山荘の「熊鍋」だった。
分かっちゃいるけど、比良山荘には30分もあれば行けるけれど「熊鍋」は未だ食べた事がない。というより敬遠している。
この本を読むと一度は経験しておこうかと気持ちが動き始めている。

岐阜県中津川市は美味しいパン屋さんがあるので途中でしばしば高速を降りて寄り道をしていた。
今回は『中島豆腐」という目的で高速を降りたが、下りてから、急にこの本の記事を思い出した。

中津川市の栗きんとんにかける情熱がたっぷりと書いてある。
栗きんとんの栗は、九州熊本から仕入れた栗を地元の栗とブレンドしているそうだ。
震災の後や台風の年は仕入れにご苦労されたのではないだろうか。
栗の新鮮さは大切で、栗林に一日落ちていた栗はもう使えないと、近年は栗林で栽培を始めた菓子舗もある。
毎年10月末にに開催される「菓子まつり」には3日間で15万人を集めるお祭りに成長した。

鮒ずしは「喜多品老舗」が掲載されていた。
直ぐ近くの高島市にあるのに、全く知らなかった。お恥ずかしい。
実は、鮒ずしは嫌いな食べ物の筆頭だった。
飲んべの友達にリクエストされて老舗に買いに行ったら信じられないような価格だったのが悪印象の尾を引いている。
ところが、美味しい鮒ずしを作る人に出会ってから、今は大好物になった。
それ程、鮒ずしの奥は深い。

最近は「ニゴロブナ」の漁獲量が減って生産は難しくなっている。
鮒ずし造りは「百匁百貫日」というそうだ。
「1尾百匁(375g)の二ゴロブナを百貫(375kg)を桶で寝かせ千日かけて仕上げる。」という意味だそうだ。
春に仕入れて処理をする
塩漬けにして2年寝かせる
干してからご飯に1年以上漬けこんだのち、新しいごはんにつけ直す。
千日の道のりは全て手作業である。(すべて本からの受け売り)
不眠不休でさばく日が2ヵ月続く厳しい仕事だと知れば価格も今ならうなずける。

この本には知らずに食べていた美味しいものの歴史も数々綴られている。
美味しいものを生み出す生産者の見えない努力に感謝して頂かなければと改めて思い知る本である。

美味しいものを沢山知ってしまった、罪作りな本でもある。

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