人生はまだ動き出せる ― やりたいことを、少しずつ

先日のテレビで、栗原はるみさんがご主人を亡くされた後、悲しみの中で泣き暮らしていた時の話を耳にした。そんな彼女に息子さんがかけた言葉は、「これからやりたいことを100考えて。手伝うから」というものだったそうだ。

その一言をきっかけに、「これからの人生を前向きに、楽しく生きる」と心に決め、やりたいことリストを作成。その中にあった「ギターを弾いてみたい」という夢に挑戦されたという。長年、家族やスタッフのために動くことが多かった彼女にとって、ギターは“唯一、自分のために楽しめる時間”。心がふっと自由になる、大切なひとときになっているそうだ。
その演奏の腕前にも驚いたが、先生が語った「一つのことを成し遂げてきた人だから、その情熱はすごい」という言葉にも深く頷いた。

なるほどなぁ、と思う。

とはいえ、私に「やりたいことを100書き出して」と言われても、正直なところ思考が止まってしまう。
けれど、せめて5つでもいい。小さくてもいいから考えて、一つずつ叶えていこうか、そんな気持ちが湧いてきた。

それでもつい、「今が40歳だったら」「せめて60歳だったら」と考えてしまう自分もいる。

でも、よく考えてみれば、60歳の時に私は一つの大きな夢を叶えていた。専業主婦として40年過ごしてきた私が、「小さなギャラリーを開きたい」という、周りから見れば無謀とも思える夢を抱き、それを実現させたのだ。家族の後押しもあり、なんとか形にすることができた。

その10年後に、ギャラリーは閉廊し、気づけば更に10年以上が経った。介護に追われた年月もあったが、それからもなお5年という時間が過ぎていった。さらにコロナ禍や脚の故障も重なり、体力の衰えを感じることも増えた。

目標のひとつ「季節の花を見て回る」という目標は、今も少しずつ実行している最中だ。

栗原さんのように「お気に入りのジーンズを見つける」というおしゃれな目標にはまだ届かないが、今の私は「ジーンズが入る体になる」という、現実的でちょっと切実な目標に向かっている。
こうして考えてみると、案外「叶えたいこと」はいくつか浮かんでくるものだ。

大きな夢でなくてもいい。誰かに褒められなくてもいい。自分のために、自分が少し嬉しくなることを、これから一つずつ積み重ねていけたら、それで十分なのかもしれない。

人生は、まだ動き出せる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

skogBLOG内の記事検索

カテゴリー

過去の記事

生活・文化の情報収集

ブログランキングで生活・文化関連の情報を収集できます!
ページ上部へ戻る