宇奈月トロッコ電車|富山県

松本から日本海側の糸魚川ICを経て、黒部渓谷の起点になる黒部ICへは私の計算では4時間もあれば十分と思えた。
ところが、前泊した扉温泉から松本への道は落葉松が朝日を受けてキラキラと輝き、何度も車を停めて見とれてしまった。
その上、松本から安曇野への道は、朝の通勤の大渋滞があることは想定外だった。
そんな事で、12:50発のトロッコに余裕で乗れる予定があろうことか、タッチの差で乗り遅れてしまった。

大渋滞を抜けて白馬に向かうと、降り始めていた雨がみぞれに変わり、山には雪が積もり始めていた。
またこの風景は美しく、紅葉の山に積もる雪には目を奪われる。
途中でトロッコは諦めて、道中の景色をゆっくり楽しもうかと気が変わり始めるほどだった。

タッチの差で乗り遅れたけれど、後続車は20分後に宇奈月駅を出発した。
午前中降っていた雨がこの頃には上がり太陽が出てきた。
乗り遅れて正解だったかもと、いい気なもので客車になっている車両に乗り込んだ。
宇奈月温泉街を振り返ると赤い橋が美しい景色に映えていた。

トロッコ列車の案内放送は女優・室井滋氏のナレーションだった。
案内放送が、楽しく聞けたのは室井さんの力だろう。
声の使い分け、抑揚と随分工夫されたと思うけれど、彼女をすっかり見直した。
終点の欅平までの1時間20分が短いと思うほどだった。
紅葉は最盛期、遠くの山には雪が見えた。

欅平は天気が回復していたので、奥鐘橋から人食い岩、名剣橋までを往復した。
1時間もかからないコースを歩いても、帰りのトロッコまでは時間がありすぎた。



けれど、見飽きさせない風景は寒さを忘れさせてくれる。
トロッコ電車と紅葉と雪山を見ていたら、フッとスイスのユングラフヨッホにいる錯覚をした。
決して同じ風景ではないけれど、初めてのヨーロッパ旅行で高揚していた気持ちを思い出した。
黒部渓谷はそれほど魅力的だった。

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