那須の旅-3

那須2日目の午後は、個人邸のにお伺いした。
以前は「ガーデンハウス・バイブリ―」としてペンションを経営され、今は「那須マミーの庭」として4月から11月までオープンガーデンをされている。
午後は時折小さな雨粒が落ちて来る、少し肌寒い日だった。
入れ替わり立ち代わり数組のお客様がお見えだったけれど、ご夫妻で手分けして丁寧に応対して下さった。
モッコウバラが終わり、ニュードーンや仙人草には少し早く、同じ那須のコピスガーデンが満開を過ぎているのに比べると少しの高度差でも開花の時期は違うようだ。
6月末が一番きれいになるのではと話されていた。

800坪以上ある庭は浦山まで続いている。
山道には階段を作り、小川には橋を架けて庭は、一周出来るようになっている。
庭を作りたくて那須に移り住み、充実した生活をされている同世代の生き方は、庭以上に興味が湧いてご主人との話が弾んだ。
2階の部屋に通して頂いて、お茶室に場所を変えてと話は続いた。

50代で早期退職をして、那須に希望通りの場所を見つけ、トレーラーに寝泊まりして開墾され、素晴らしい庭を造られた。
家や庭の設計はご主人がされたそうだけれど、「最初から意見があった訳でない」とお聞きしてホッとした。
我が家も家人が図面を書いて説明するけれども私には全く分からなかった。
未だに分からない。
マミーの庭さんは、それからイギリスに行きバイブリ―の庭を見て歩き、その後意見が同じ方向を向くようになったそうだ。
その後話は「妻の取説」に及んだ。
夫婦喧嘩をした後に読んだそうだ。
すると、「あーそうだったの」と妻の言い分がスーッと理解できるようになったそうである。
家人にも是非読んでもらいたい一冊になった。
そして、今回の那須旅のハイライト「artbiotop」へ向かった。

artbiotopについて、予備知識が無かったのでPCで情報を集めると、ガーデンツアーが食事付きであるらしかった。
それで、勝手に広大な場所だと思い込んでいた。
行って見ると、そこは一目で見渡せる広さだった事にまず驚いた。

artbiotopとは「あるがまま天然の森林のように見えますが、建築家・石上純也氏の緻密な計算によって生み出されたアートな庭。」と説明されている。

雨でぬかるんだ飛び石を踏みながら庭内を歩いた。
水は近くの川から引かれているが底からコンコンと湧くように見える。
地面と水面を一直線に保つように水量調整されながら大小160個の池に循環させている。
透き通った水にコナラやブナの木が写り込み、池を覘くとメダカが沢山泳いでいた。
空まで伸びる318本の樹木はどうして運んできたのだろうか。
ヘリコプターだろう、いや大型トレーラーに違いない。
この狭い道にトレーラーは入らない、ヘリで318本運ぶのも考えにくい。
ホテルに帰ってお聞きするしかないだろう。
答えは驚く結果だった。
もともとこの土地にあった木・水・苔を使っているので、日本に2台しかないクレーンで木を根から持ち上げて移植場所に下ろしたものだった。
全員不正解で大笑い。

翌朝は本格的な雨降りとなった。

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