行者環林道 ‐ 奈良

行者環林道は、2011年の台風12号で甚大な被害を出した川上村、天川村という紀伊半島の中でも地形の険しい場所を通過した先ににあった。
道路の道幅は狭く、高度を増すごとに道のほとんどはトンネルになり狭いトンネルがいくつも重なっていた。
川上村には伯母谷ループ橋があった。
全く予測をしてなかったので、遠目にループ橋を見た時にはびっくりした。
みどりの山の中に白い橋脚がループ状にみえたのだから。
ツアーバスは小型バスで20人乗り、私達はキャンセル待ちで最後の駆け込みだったせいか一番後ろの硬いシートでお尻が痛くなった。
凡そ12時間のツアーで距離はないけれど、運転手2人という手厚いツアーである事から道路事情は想像できる。
天川村に入ると道はいよいよ狭く、離合はほぼほぼ困難になった。
ぐるぐる、くねくね道は折り返し、バスの一番後ろは振り回されて身体に力が入るし腰が痛い。
眼下は川迫ダムに流れる川迫川が道に沿ってクネクネトついてくる。
途中に小さな滝もあり、流れは速く石に当たって白い飛沫が飛んでいた。
トンネルを抜けて空が見え始めると新緑の山が迫って来た。
そこが行者環林道だった。
桜の時期には、みどりの山を駆け上る桜が、まるで竜のように見えるといわれる。
桜は終わっていたけれど、望遠で覗くと名残が少し見えた。
誰もが感嘆の声を上げて、ここに立てた事を喜んでいた。
来年は桜の頃に、いや今年の紅葉の頃にと思わないではないけれ、やっぱり止めておこう。
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