京都商家の雛飾り – 林孝太郎造酢
商家の雛飾りを拝見したいからと出かけた訳ではないのに、思いがけないお雛様に出会った。
今年の春は、何かにつけてお寿司を作る機会が多かった。
すし酢は自分で調合するより安定の美味しさ「京風すし酢」を使っている。
京都に出かけたついでに、上京区西陣近くの「林孝太郎造酢」の店舗まで足を延ばした。
パンフレットより
昔ながらの商家の面影を濃く残す佇まいは私の好み。
店先にはお馴染みのお酢製品が並べられている。
京風の店内が珍しいので「写真を写していいですか」と店奥に声をかけると、2階に「お雛様を飾っているのでご覧下さい」と案内された。
昔からの商家ならさぞかし古いお雛様があるのだろうと、期待して2階に上がると想像を絶する内裏雛に出会ってしまった。
国立歴史民俗博物館で現在公開中の「和宮ゆかりの雛飾り」と同じお顔のお雛様だった。
雛人形の伝来書が添えられていて、それに寄ると孝明天皇(明治天皇の父)より賜ったものとの事。
和宮は孝明天皇の異母妹となれば同じお顔で不思議はない。
大正12年に着物がほつれ、修理に出した時に体が木製ではなく、紙製で紙を張子のように形を整える工法は宮中の物であるとの事、紙の体が腐敗して木製に替えられたのは惜しまれるが、永く保管するためには仕方がなかったと書かれている。
最近熱心にお雛様を見て回っているので、たまにはこんな光栄にあずかれる。
確か、こちらのお店が直接賜った内裏雛ではなく、巡り巡ってとお聞きしたような?
内裏雛の左右にも立派なお道具を持つ段飾りや、御殿飾りのお雛様も飾られている。
4月2日までの期間飾られている。
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