初めての平等院鳳凰堂に緊張

関西で暮して半世紀になるというのに平等院に行ったことがない。
近すぎて、わざわざ行くことがないのが平等院だった。
そろそろ行っておかないと、行かないで終わりそうな予感がして急に思い立って出かけた。

すぐ近くを通過することは度々あったけれど、鳥居をくぐるのは初めて。
何故行かなかったのか近いからだけではない。何となく権力の象徴のような気がして遠ざけていたところもある。
そして10円玉の裏側で毎日見ているしねぇー。
駐車場で待ち合わせをしたガイドさんと正面入り口に向かう道々、チラッと見える鳳凰堂は、10円玉で見慣れているのにドキドキする。

トップ写真の建物正面に来ると、幾多の写真で見ていた通り池を水鏡にした鳳凰堂が1000年前の姿のままに建っていた。
権力云々と書いたけれど、この場所が公家社会から武家社会へ変わる「鎌倉殿の13人」にも関係があるという「扇の芝」に行く頃には権力などはすっかり忘れて、ガイドさんの説明に1000年前の世界が広がっていった。

藤原頼通がこの世に極楽浄土を表したという言われる鳳凰堂の内部には丈六阿弥陀如来坐像が端座し周囲の壁や扉には九品来迎図、背景は極楽浄土図、小壁には52体の雲中供養菩薩像が架けられている。

私の方が余程世俗的で頼通さんは純粋に極楽浄土を信じていたのではないかと、心を改めた。
平等院と同じく世界遺産に認定された神社が直ぐ近くに在るので足を延ばした。


宇治川に架かる橋を渡って行く。

世界遺産「宇治神社」「宇治上神社」は、神社建築では、日本最古の本殿である。
屋根は檜皮葺きで、近年葺き替えた縋破風は見とれる美しさだった。
中には応神天皇、仁徳天皇、菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)の三人の神様が祀られている。

帰り道は、宇治川に沿って駐車場に向かった。
すると、鵜飼い船がみえた。

そのそばには鵜の小屋もある。
宇治川が鵜飼いをするはとは知らなかった。
火を焚いて観る、鵜匠と鵜の絶妙な技は見応えがあるらしい。
そうだろうなーと思うけれど、何故か馴染めない。

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