奈良の旅 – 高取町の雛巡り
奈良県の二日目は高取町の雛巡り。
奈良は観光と言うより、大切な方々のお宅訪問が中心だった。
そんな方々をお見送りして以来ご無沙汰している。
去年あたりから高松塚やキトラ古墳に興味を持ったのがきっかけで歴史を遡るような街並みに魅かれるようになった。
高取町のメインストリートは土佐街道と呼ばれている。
ガイドさんに一番の質問は「土佐の高知」と関係があるのかどうか。
「大いに関係がある」と言われてびっくり。6世紀にどうやって高知から奈良へ来ることが出来たのか。
「遣隋使だって行けたでしょう。だから当然来れますよ。しかし帰る事は出来ず、土佐出身者たちが住み着いたと言われています。」と説明された。
当時は、大和朝廷の都造りのために、全国から集められたので土佐街道に限らず奈良にはそれぞれ出身地の地名が散見されるそうだ。
飛鳥時代から出稼ぎはあったのだ。
高取町は薬の町。
漢方薬によって栄えたらしく、目を見張る豪邸が目立つ町でもある。
植村家長屋門 県重要文化財
これは高取藩の筆頭家老の屋敷で子孫の植村さんが市長時代に住んでいた。
なまこ壁には珍しく釘隠しが施されている。
皮膚科で全国的に有名な石川醫院。
庭には薬草園を持ち全国からアトピーに悩む患者さんが列をなすとか。
高取藩下屋敷表門が移築されている。御殿医の風格は今も残る。
雛巡りなのに街道の重厚な建物に目を奪われる
町中には、商家、民家に関係なく道路から見える場所にお雛様を飾り、道路を歩きながら見えるように工夫されている。
残念な事は、家内を外から覗くのでとても見にくい。
以前新潟県村上市の人形飾りを見に行ったことがある。それがきっかけで雛巡りに行くようになったのだけれど。
村上市では人形は座敷に飾り、表の店舗を通って座敷に通された。
自然に雑談が始まり、時にはお茶をご馳走になり、店先の物を少し買って楽しい交流があった。
高取ではふれあいは行事を行うボランティアさんに任されているようで、村上市に比べると少し寂しい。
もう一歩踏み込むと、楽しくなりそうだ。
奈良一閑張 日本一のジャンボ雛
色々と特徴のあるお雛様が飾られている。
圧巻なのは壺阪霊験記で有名な壷阪寺
全国から寄せられたひな人形約3000体を並べた「大雛曼荼羅」が公開されている。
雛飾りの中心は、ご本尊十一面千手観音菩薩
眼病に霊験があると信仰を集めている。
壷阪寺は、境内において盲養護老人ホーム慈母園を経営している。
半日もあれば、回れる町歩きだ。
秋には紅葉、かかし巡りと季節を通じて観客誘致に頑張る町だった。
土佐街道を少し外れると、明日香の長閑な風景も広がる。
歩きを目的とするなら10000歩位は達成するはず。
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