兵庫県豊岡市の底力|出石永楽館

出石と言えば小皿で出される出石蕎麦と、日本最古のと言われる時計台辰鼓楼と、古い町並みくらいしか思いつかなかったが、一番印象に残つたのは永楽館だった。


辰鼓楼

出石の観光案内もガイドさんをお願いした。
観光課に予約をする際に、観光の後に出石蕎麦を食べて帰りたいけれど、午後3時を過ぎて営業しているところがあるのだろうかと相談した。
すると「火曜日は定休日のところが多いので、開いているところを探しておきます」と返事をしてくれた。
観光課では大抵「私共がご紹介するわけには参りませんので・・」が大抵の回答になる。それだけに親切は嬉しかった。
前日には到着時間の確認の電話があり、約束の時間の5分前にも電話の確認があった。
ガイドさんが1時間も前からもし、早く着いてもいいようにと待って下さっていたらしい。
出石のガイドさんも良く勉強されていたし、ガイドが始まると声色を変えて芝居がかって来た。
と、言う事で芝居小屋の永楽館にご案内。



永楽館の館内は専門のガイドさんがいて、直径6.6メートルの廻り舞台、奈落、花道、すっぽんといった舞台機構や楽屋まで解説付きで見せてくれた。
初めて見る舞台裏の仕掛けや、客席にあるお茶子が走る細い板も珍しかった。
始まったばかりのNHK連続テレビ小説「おちょやん」の芝居小屋は永楽館にそっくりだ。
それもそのはず、永楽館は明治34年に出石で代々染物を商ってきた小幡家の11代当主久次郎により建設されて、100年以上歴史を持つ建築の劇場で、近畿では最古とされている。
おちょやんの時代は明治の末とされているので永楽館の明治34年の開館で時代はぴったりと合う。
永楽館は、テレビの普及で使われなくなり、1973年に閉鎖されたが2008年に地元の熱意で復元され、座頭6代目片岡愛之助によるこけら落とし公演がおこなわれた。

今では、初日を前に行われるお練りには、出石の人口を遥かに超える4万人もの人々が詰めかける一大イベントとなっているらしい。
明治時代の雰囲気が残る小さな芝居小屋は、大きな劇場にはない「芝居を身近に引き寄せる力」を感じた。
ここを訪れた人は、一度はここで芝居を観たいと思うだろう。
去年はコロナで芝居は出来なかった。
今年こそと思っていたけれど、コロナの終息の道が見えない。
折角復活した、永楽館の芝居の灯を消さないように見守りたい。

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