バリ島にてー6
ギャナーールの海辺にある、ガラス作家鳥毛 清喜さんの工房を訪ねた。
バリ中のホテル、レストランは全て鳥毛さんの作品で溢れているかのように思う。
ところがそうではないそうで、お弟子さんが独立するとすぐにコピーが廉価で出回るのだそうだ。
グラスなどにはサインが入ってないし、現実に鳥毛工房で造っていた職人が造るのだから、同じものが出来る。
ホテルなどはそれを買うのだそうで、日本では考えられない。
しかし、鳥毛さんは、そういう小物にはこだわらないで、大作がほとんどを占めている。
鳥毛さんの自宅は、メガワティ大統領の別荘のお隣と言う立地である。
そのご自宅の柱はガラスで出来ている。
ガラスは縦の力には強いので柱として十分役に立つとか。
3種類の柱があったけれど、どれも美しい。
吹きガラスのるつぼでは、バリの職人さんが日本と同じように器用にグラスを造っている。
バリには元々ガラスを造る人はいなかったそうで、鳥毛さんはこちらに来てすぐに頭角を現したそうだ。
そして、現地の人に技術を教え、職を与えた。
型に入れて造るガラスのるつぼは、まるで陶器の窯のような形をしている。
四方八方からプロパンの火を送り、中は真っ赤に燃えていた。
ここでは3mの物まで入るそうで、バーカウンターやオブジェ等が造られる。
生活雑貨はほとんど在庫もしていないようで、2Fのギャラリーを見せて頂いたけれど、ほとんどが非売品だった。
折角来たのだから記念になりそうなものを探したかったけれど。
そして、最後に家人の鉄に少し面白い木工品をプラスするのはどうだろうかと、木工の職人さんを訪ねた。
気のいい人ばかりで、よしよしと頼みを聞いてくれて、帰国するまでには造ってくれると請け負ってくれた。
道を聞けば、そこにいる人全員で教えてくれるし、目が合えば、ニコッと笑う。
畑で鍬を使うオジサンが腰を伸ばして、携帯電話に出る様子などを見るのは面白い。
インターネットがドンドン入ってきて、バリの文明も開けていくようだ。
その分、インフレが進んでいるように思った。
若者の多い、インドネシアは今後グングン伸びていくのだろうか。
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