平岡明子さんの庭で感じた“平岡マジック”

旭川の二軒目は、ガーディナーなら知らない人はないという平岡明子さんの庭を訪ねた。
今月発売の『Garden&Garden vol 95』にも特集が組まれており、表紙には彼女の名前が掲載されていた。どうやら、ただ者ではない方である。


平岡さんの庭は、2010年、「季の花ガーデン」さんの紹介で初めて伺った。その日はあいにくご本人が留守で、ご主人に庭を案内していただいた。帰宅後にお電話を差し上げたところ、まるで旧知の仲のように話が弾み、翌2011年に改めて伺った時が、実質的な初対面であった。

彼女の庭は誰の模倣でもなく、独自の感性で創られた唯一無二の空間である。初めて訪れた時、手作りの壁泉から水が流れていた光景が今も強烈に記憶に残っている。

現在は
nonohanaga.suki
(植物のある暮らし)
lemonleaf_27
(ガーデン)
のインスタグラムで活躍されている。

訪れるたびに、新しいオブジェが増えているのが楽しみである。『Garden & Garden vol95』にも紹介されているが、そのユニークで洗練された造形は、まさに平岡さんらしさの結晶である。
簡単に真似などできるものではない。そこには、膨大な根気と時間、そして植物と向き合う確かな眼差しが詰まっている。できることなら、彼女の頭の中を覗いてみたいと思う。


玄関先では、ハロウィンのディスプレーが来訪者を迎えてくれた。季節感を大切にする姿勢がうかがえる。
庭のフェンスには、まだいくつかのアケビが絡まっており、その紫の色合いには思わず見とれてしまった。



家人が手がけた燭台も印象的である。我が家ではテーブルに直接置いているが、平岡邸では鉄の柱のような台に飾られていた。よく見ると、それは木材を鉄に見えるように塗装したフェイクであった。細部への遊び心と工夫が、空間に命を吹き込んでいる。

彼女のセンスはどこから来るのかと尋ねると、いつも「田舎の子だったからねぇ」と笑って答えるだけだ。パスポートは持っていないという。しかし、彼女の庭に足を踏み入れると、そこが日本ではないような錯覚を覚える。
まさに“平岡マジック”である。

「もう来れないかもしれないから」と言いながらの訪問だったが、不思議と北海道は私の心を解きほぐし、マインドを元に戻してくれる場所のようだ。
帰る頃にはすっかり元気を取り戻し、「また来るね」と手を振った。
そしてその夜、満月が美しく空に浮かんでいた。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

skogBLOG内の記事検索

カテゴリー

過去の記事

旅行関連の情報収集

ブログランキングで旅行関連のブログをご覧いただけます!

ガーデニングの情報収集

ブログランキングでガーデニング関連の情報を収集できます!
ページ上部へ戻る