鮎の季節、貴船のひととき

金沢のお料理「貴船」からの久しぶりにお誘いがあった。この季節ならば、きっと鮎料理が供されるだろうかと心をときめかせて出掛けた。

予約の時間に玄関を開けると、鮎を焼く香ばしい匂いが漏れていた。期待に胸をふくらませて席に着くと、まず運ばれてきたのは前菜。器の下部が水槽になっており、そこには元気に泳ぐ鮎の姿があった。毎年趣向を凝らして見せてくれる鮎。鮎と蟹の季節になると、金沢行きが特別な楽しみとなる。


前菜には、ズイナの白い花が添えられ、豪華な演出であった。
イチジクに毛ガニ、コーンのすり流し、加賀胡瓜にウナギなどが小さな器に美しく盛り込まれていた。
季節の「はしり」は、毎年ここ貴船で味わっている。

ねっとりと旨みのあるイカ、鰺の漬けも絶品だ。お造りは、山葵と醤油という常識を覆す趣向で供される。ちょうど鰺の旬であり、店頭には大小さまざまな鰺が並んでいるが、こんな食べ方は初めてだった。

貴船に通い始めてもう十年は経ったと思うが、同じ料理が出てきたことは一度もない。毎回新鮮な驚きがあり、大将の飽くなき工夫と努力に心から敬意を表したい。

九州や四国地方は梅雨入りしたようだ。大津も雨の予報だったが、幸い北陸地方はもう一日天気が持ちそうである。恵まれた空模様のなか、貴船の鮎を堪能する一日となった。

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