最後の桃を求めて―和歌山県の桃源郷を行く
暑すぎて何もする気にならない時に、はたと気が付いた。
そう言えば「あらかわの桃」はそろそろ終盤ではなかったか。はしりを買いに行ったけれど品薄だったし、ピークの時は北陸をウロウロしていた。多分今日を逃がしたら、あらかわの桃は今年は買えないかもしれない。
家人も今日の予定はないらしい。「ひとっ走り行って見る?140kmだわ」の私の誘いに乗って来た。
和歌山県の桃源郷エリアの直売所は当たり前のように売り切れだったし、シャッターを下ろしている所も多かった。
早朝から並ぶところに昼近くに来ているのだから当然だけれど、収穫の終盤を感じさせて淋しくもある。
来る前から直売所は当てにしていない「農産物直売所よってって」に行けば何とかなると考えていた。
ところが「よってって」も前回来た時に比べて品数はグッと少ない。白い箱に入った桃は中々しっかりしたお値段でテンションが下がる。そんな中、売れ残ったのか2箱の茶箱があったのは幸運だった。
用事が済めばすぐに帰路へ、道を間違えたと思ったら知らない場所にあった「桃販売所」が目の前にあった。
行列があると言う事は桃がある。行列の最後に並ぶと残りは3箱と分かった。私の前には3人が並んでいる。
「あー駄目だ」と諦めようとしたら前の方方々が、買わなかったようで私まで桃の箱が回って来た。
そして、私も買わなかった。
直売所のお得価格ではなかったのだ。高いと思った「よってって」がお安くさえ感じた。
「なんか変だなー。」何もかも高い。ため息が出る価格でも、ため息が出る桃には見えなかった。
一寸ほろ苦い、今年の「桃狂騒曲」は、今日をもって終了とした。
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