最後に残った日本の旅先 ― 五島列島へ(準備編)

日本地図を広げ、まだ行っていない場所を探してみた。
岬めぐり、半島めぐりを一通り終えた今では、日本の隅々まで一度は足を運んでいることに気づいた。
しかし、島旅だけは別である。
船を使うことになるので、これまで極力避けてきた。
「いつかは行きたい」と思いながら、ずっと最後に残していた場所がある。
それが五島列島である。
島の名前も、教会の名前も、教会の建つ場所もほとんど知らない。
調べることの多さを思うと、つい面倒になって後回しにしてきたのだ。
ところが、調べてみると歩く場所が多いらしい。
そう思うと、年齢を重ねれば「いよいよ行けなくなるかもしれない」という気持ちが強くなり、ついに計画に取り掛かった。
ところが、いざ動き始めてみると、これがなかなか大変だった。
五島列島はブームなのか、季節の良い時のホテルはどこも満室。
最近は旅行会社でも個人旅行の手配をしてくれるようなので、ツアーの日程をいくつか当たってみた。
しかし返ってくる答えは決まっている。「飛行機が満席です。」
ホテル、飛行機、そして島内を移動するタクシーやレンタカー。
このすべての予約が揃わなければ旅は成立しない。
これが、私がこれまで島旅を先延ばしにしてきた理由でもあった。
しかし、旅のスケジュール作りには少しコツがある。
まずは一番は、宿泊先の空室を探す。
その日に合わせて現地までの交通機関と現地のレンタカーを同時に押さえる。
つまり、目的地に着く手段と宿泊場所を同時に予約できるシステムがある。それを利用すると個人でも動きやすい。
今回は運がよかったのか、キャンセルでも出たのだろうか。
本来なら動きたくない五月の連休中に、二泊の予約が取れた。
連休となると、島巡りツアーやレンタカーはなかなか押さえにくい。
航空機とホテルのセットで探したが、レンタカーは「空きなし」だった。
しかし個人で探してみると一台見つかった。
これで一安心……と思ったのも束の間。
次は隣の島への移動手段を探さなければならない。
海上タクシーという手もあるが、さすがに高すぎる。
やはり公共の渡し船でなければならない。
船の時間と、島でのタクシーの手配。その両方を押さえなければ旅は成り立たない。

どれだけのホームページを見ただろう。
個人ブログ、観光案内、航路の案内……。
気がつけば、それだけで一日が終わる日もあった。
けれど私は、好きなことには没頭するタイプ。
不思議と苦にはならず、反対にだんだん楽しくなっていった。
今回の旅では、五島列島のいくつかの島を巡る予定である。
中心になるのは福江島。
そして船で渡りながら久賀島、中通島、若松島を訪ねる計画である。
本当は奈留島にも行きたかったのだが、時間がどうしても足りない。今回は思い切って外すことにした。
島の旅は、欲張ると移動ばかりになってしまう。
それよりも一つひとつの島をゆっくり歩く方が、きっと五島らしい旅になるだろう。
それにしても、最初はなかなか覚えられなかった五島列島の島の名前、教会の名前。
計画しているうちに、特徴や歴史、場所やコースまで頭に入り、すでに島旅をしたような気分になっている。
旅は三度おいしいという。
出発前の準備。
実際に歩く旅。
そして帰ってから書くブログ。
ツアーで連れて行ってもらう旅は楽だが、どうも印象が薄くなる気がする。
自分で作った旅だからこそ、ひとつひとつが深く記憶に残る。
おそらく島旅は、これが最後になるだろう。
これまでで一番苦労したスケジュールだ。
だからこそ、一番楽しもうと思っている。
こうして五島列島の旅は、出発前からすでに始まっているのである。
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