思いがけない膝の悲劇

こんな日が来るとは思わなかったと、後悔する日が増えた。
何が起こるかわからないのが人生だ、などとのんきな気分ではいられない。
膝に溜まった水を抜き、まるで何事もなかったかのように気分が良くなった私は、膝が完治したわけではないと理解していながらも、久しぶりに苦痛から解放された嬉しさで気持ちが浮き立っていた。
そして、以前と同じように歩き、走った。
その瞬間、「バキッ」と音がして膝が崩れ、しばらく立ち上がれなかった。
「やってしまった」という思いは後から押し寄せてきた。
整形外科を受診したところ、膝の外部的な問題ではなく、内部に原因があるらしいとの診断を受けた。
MRIの予約をし、結果が出るまでは絶対安静となった。
家族の厳しい監視の下、本でも読んで過ごす日々になりそうだ。
これから桜が咲く、良い季節がやってくるというのに。
満開の桜の下をゆっくりと歩き、春の風を感じるはずだった。しかし、今年は車の中から桜を眺めることしかできそうにない。
外の空気を吸いながら、青空の下を自由に歩く喜びをかみしめる機会を失ったことが、何よりも悔しい。
それでも、来年こそは桜の下を歩くことを目標に、今はじっと耐えるしかない。
この静かな時間を、自分を見つめ直す機会にするしかないのだろう。
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