小さな木彫りの像がもたらした変化

手のひらにすっぽり収まる小さな木彫り像が、まさか自分の生活をこんなに変えるとは思わなかった。
木彫りの像は義兄が60年以上前にカンボジアから持ち帰ったものである。実に良く出来ているので私も気に入っていたのだが、姉夫婦が亡くなって以来残された沢山の大きな木彫りが負担になって来た。専用の大きなケースを作って大事にしてきたものであるから、無下にも出来ず困り果てている。手のひらにすっぽり収まる小さな像はその中のひとつである。

ふと、「これはバリ島で見た[割れ門]みたいだな」と思って、玄関の左右に飾ってみた。

日本の鳥居が「内と外との結界」であるのに対し、割れ門は「その門を通ることで身を浄め、内へと入る門」である。何十年も見て来て、今更そのように思えたのは、年を取ったのかも知れないと笑えて来るけれど。
「門をくぐる時に浄化される」という「割れ門」のイメージを自分で作ってしまったので、汚れた玄関を通るのが妙に気になって仕方がないのだ。
取り敢えず、ペーパータオルで玄関のタイルを拭くうちにタイルに艶が戻った。
習慣とは不思議なものである。気づけば、それは心を整え、一日の始まりに心地よいひと時を与えてくれている。

さて、これは像の力なのか、自分の勝手な思い込みなのか。でも、まあ、玄関がきれいになるなら、それでいい。

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