身軽になる心地よさ:季節ごとの小さな見直し

物が少ないと、暮らしは驚くほど楽になるものであった。
先日、火災報知器騒動をきっかけに、引き出しの不要品をいくつか処分した。料理をする時も、物が少ないおかげで調理の効率が上がり、ついつい作りすぎた。 ただ、勿体ないからと食べてしまうとお腹に溜まった「浮袋」を捨てるのはかなり難しい。
そろそろ季節の入れ替えを本格的に始める季節になって、数日前から少しづつ準備を始めていた。
まずは夏服を片付けた、するとクローゼットの中に隙間が出来て見渡せるようになった事も引き出し内の整理のヒントになっている。
お気に入りは3枚ほどの普段着、それも10年ほど前のものだ。軽さが一番で、次が動き易さ、暖かさとなる。既に肘が擦り切れて修理をしている、けれど今年もこれを手放そうとは思わない。

家で過ごす時間が多い今、普段着も少ないので十分。必要なものを選んで、制服のように着まわすスタイルにしている。実は、10年前に買ったこのセーターも当時は少し無理して買ったブランド品であった。質の良い素材のおかげで長持ちし、10年以上着れば安いものだ。デザインよりも生地、素材にこだわった買い物である。
今では値段以上の価値を感じている。

一昨日は、晴れて片付け日和になった。
季節の入れ替えは存外に面白い。着ていた服にまつわるエピソードを思い出す事がある。ご無沙汰している人を思い出したりするのもそんな時である。
物を見直し、整理する中で、生活がまた少しだけ身軽になり、心も軽くなったように感じる。次の季節が来るたび、こうして少しずつ見直しながら、自分にとって本当に大切なものを見つける機会でもある。

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