人生、何に心を動かされるか分からない

アメリカの野球など、これまで関心も興味も持たなかった。
それがこの三年ほどの間に、すっかり野球好きになってしまった。
きっかけは言うまでもない。大谷翔平という稀代の選手の存在である。

その大谷が所属するドジャースが、ついにワールドシリーズを二年連続で制した。
しかし、私はその死闘をLIVEで見ることができなかった。
前日のブログにも書いたように、おにゅう峠へヒカゲノカズラの採集に出掛けていたからである。
当然、NHKの地上波で放送されるものと思っていたが、実際はBSだった。

峠の頂上まではスマホの電波が届いていたが、福井側へ下りると全く入らなくなった。
二十分ほどは情報のないまま、三対一のスコアに不安を抱きつつ小浜市内まで車を走らせた。
電波が戻ると、娘がスマホ越しに実況を伝えてくれた。
ドジャースがホームランを放つと電話が鳴り、歓喜と緊張が入り混じる。
点を取っても裏を抑えなければならない。このヒヤヒヤ感は堪え難いものがあった。

それでも、日本選手たちの活躍には胸が高鳴った。
大谷だけではない。山本も、佐々木も、それぞれが信じ難いほどの力を見せた。
精神力、体力、知力のすべてを懸けて、優勝の扉をこじ開けたのだ。
まさに感動の瞬間である。

娘がすぐにX(旧Twitter)の動画を送ってくれた。
帰宅すれば、テレビはそのニュース一色。
いつもなら見飽きる映像も、この夜ばかりは何度見ても嬉しい。
画面の向こうに輝く笑顔の数々。
その中に、日本選手の姿があるだけで、ドキドキする。
野球を知らなかった私が、いまやハイライトを繰り返し見るようになった。

人生、幾つになっても心を動かされるものに出会えるものだ。

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