冬の祇園に響く歌声:水織ゆみライブレポート
京都祇園のライブハウスJTNで年に2回水織ゆみさんのライブがある。
冬は大抵12月の半ば過ぎ、外が寒くて凍えそうな時期に満席のライブハウスは熱を帯びる。
年が明ければ78才になると言う彼女は「声が出なくなったからもう限界かな?」と言っていたのは2年前の同じステージだった。まだまだ引退させたくないファンの情熱が彼女の唄う力になっている。
第一部のステージは、クリスマス前なので、100均で買ったトナカイのカチューシャをつけて登場し、場をいっきに和ませた。
今回のステージは全て彼女が作詞、訳詞をした曲であった。
時々毒のある詩を書いて、笑わせる。最近は「水織ゆみ」か「さだまさし」かと言うほどトークが冴えている。
今回は野坂昭如さんのカバー曲で病院唱歌の覚えにくい病名をリズムに乗せて聴かせてくれた。最近上映されているアニメ「はたらく細胞」に大いに刺激を受けているようだ。
彼女が唄う「マラゲーニャ」はカスタネットが小気味よく響くフラメンコ調の唄である。
話によると彼女の血液型はRHマイナスでスペインのバスク地方に多い形だそうである。それでシャンソンもフラメンコも体の中に入って来るそうだ。
この日は水織音塾(ミオリネ塾)の生徒さんたちが多かったようで「グローリ・ハレルヤ」の大合唱の後は、リクエストタイム。「アンコール」の声を上げた人が「本当ですか?」と驚くほどの歌を聴かせてくれた。
そして最後の曲は「友よ目覚めよ」であった。
この曲を聴くと私は勇気が湧き、元気が出る。
予定終演時間をだいぶオーバーして外に出ると黄昏の京都はしぐれていた。
2025年 スケジュール
JTNは4月の予定
6月29日(日)京都第10回リサイタル 京都府立文化芸術会館
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