京都の秋を歩く──「羊山水Ⅳ」展を訪ねて

秋が深まり始めた京都。急な肌寒さに肩をすくめつつも、心は不思議と軽い。
北海道の旅ブログを中断して、今日はそんな京都の路地奥に佇む「羊山水Ⅳ」展の様子をお伝えしたい。
一夜にして気温が五度も下がり、衣替えの準備もままならぬまま迎えた慌ただしい朝であった。

けれど、こんな朝を待っていたグループ展「羊山水Ⅳ」が昨日から始まった。
skogでお世話になった本間明子さんと松山きょう子さんが参加されている。
京都の道は相変わらず狭く、駐車場料金も高騰しているため、今回はJRと地下鉄を使って出かけることにした。

思えば地下鉄に乗るのは二十年以上ぶりである。家族から乗り換えのレクチャーを受けての出発となった。
京都の露地はどこも趣があり、歩いているだけで楽しい。家族の心配をよそに、余裕で会場に辿り着いた。

会場は、以前鳥居節子さんのギャラリーがあった場所の奥にある蔵を使っており、二階へはやや急な階段を上がる。
そのため本間さんからは「今回は無理しないほうがいいのでは」と心配されていたが、実際に訪れてみると、京都らしい路地の風情が残る場所で、来てよかったと思えた。
展示はマフラーやストール等が多く、柔らかく空気をまとうように並んでいた。
羽のように軽く、ふわりと肩に掛けられるショールは、これからの季節にぴったりである。
最近はカシミヤの原毛が高騰しており、素材の確保が難しくなっているそうだ。円安の影響もあるのだろう。

会場に、突然、若い外国の青年三人が現れた。
ドイツからの旅行者だそうで、英語での会話が可能なようだった。
熱心に説明を聞いていたが、半分も理解出来てなかったと思う。
それでも熱心に耳を傾け、分かったように頷く仕草が印象的で、日本の文化になじもうとする姿に好感が持てた。
ふと翻訳アプリを思い出し、スマホで試してみると、理解してもらえるようであった。
もっと早く気づけばよかったのだが、ドイツ語と日本語の翻訳に設定したのは、ほとんど彼らが帰る間際で、
笑ってしまう顛末である。

展覧会初日の昨日は、お客様や作家仲間の訪問も多く、にぎやかで楽しい一日になったようだ。
この道半世紀を超える作家ばかりのグループ展である。熟練の技と深みのある作品世界を、ぜひご覧いただきたい。

展覧会情報

展覧会名:羊山水Ⅳ
会期:2025年10月20日(月)〜10月26日(日)
会場:京都市下京区不明門通り松原下る吉水町460奥(旧・鳥居節子ギャラリー奥の蔵)
出展作家:本間明子、松山きょう子 ほか
開館時間:11:00〜17:00
アクセス:JR京都駅より地下鉄烏丸線で五条駅①番出口から徒歩5分

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