水織ゆみクリスマスコンサート

水織さんのコンサートは1年ぶりになる。
企画展が終わった翌日で本当に良かった。
久しぶりにまとまった雨が一日中降って、京都市内も冷え込んでいたけれど宝ヶ池のプリンスホテルは水織ファンの熱気が渦巻き華やかなロビーだった。
水織さんは帽子を被り、ペールブルーのジャケット姿で受付に立っていた。
一緒に行ったYさんは水織さんの中高の同級生なので顔馴染み。
「あら、素敵な方だわーと思ってたらあなただったのねー」と華やかな笑顔で迎えてくれた。
「あなたやせた?」「顔だけはね、その分腰の周りは大変なことになっちゃった」と同級生の短い会話を交わして旧交を温めていた。
1部のスタートは、若草色の総絞りのドレスに白い衣かつぎの衣装で全身にライトの光を引き連れて会場から登場した。
「雪が降る」を歌った。
誰の歌でもない水織ゆみの「雪が降る」ふーっとため息が漏れた。
軽妙にMCを入れながら水織さんはオーケストラのコンダクターのように聴衆を自在に引きつけていく。
テーブル席からは歌舞伎の掛け声のように上手い「ブラボー」が場を盛り上げた。
曲が終わると「あの声は○○県の○○さんね」と応じるサービス。
水織さんの華麗な高音に若い女性二人と男性一人のコーラスが厚みを加える。
スペイン曲「グラナダ」は得意なカスタネット使いが美しく、聴衆は息を止めて見とれたしまった。
家に帰って、色々思い出すと、水織さんの迫力のある歌に聞き惚れていたけれど、歌われる曲目の中に情景が浮かばなかった。
情景が浮かばなかったけれど、心を奪われたことは確か。
Yさんとは40年来の友人だけれど、夜一緒に出かけることはなかった。
クリスマスの電飾に輝くホテルを後にして、「こんな時間を一緒に過ごせる年齢になったんだね。」とチョット嬉しくなった。
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