金沢の味

金沢の味と言えば近江町市場にある。

11月に入ればこの店先も真っ赤なカニで埋まってしまうのだろう。
カニは美味しいけれど、沢山あればいいというものではない。
奢って、カニのフルコースを頼んでも最後のカニ雑炊に行きつくまでにはカニの匂いが鼻を突く。
近江町がカニで埋め尽くされる頃は他の魚も美味しいのだけれど、やはり一杯くらいはとカニを買う。

写真の真ん中の魚を買って煮付けにした。
初めて見る名前で赤魚の様な感じだった。
3匹で500円くらい。
思案していると隣で買い物をしていた方が「美味しいですよ」と背中を押してくれた。
能登のアジ、カマス、ヤリイカ等を買い込んだ。
市場に行くと魚以外に必ず買うのは加賀レンコン
包丁を入れた時から他所のレンコンとの違いが手に伝わる。
黒い泥の中から真っ白な肌を現す。

今日はきんぴらと、煮ものを作った。
サク感、もっちり感、ほっくり感、どの食感も加賀レンコンならばこそ。
暮れに行くと一節7,800円くらいするけれど、この季節なら3節が1000円以内で買える。
思い切って1本丸ごと大人買いをしてしまった。
最近の行きつけの寿司屋さんは近江町市場近くの「大国ずし」
3人で行っても有名店の1人前にもみたない、安心の寿司屋さん。
久しぶりに娘がカウンターで食べる鮨に感動していた。
家人はいくらがダメ、娘はウニがダメ。
私のお皿にそっと移される予定だった。
所が娘はこの頃、苦手なものに挑戦しているようで、美味しい店のものは私の期待を裏切る。
片道200km、３時間ばかりの所にある市場は、近いのか遠いのか。
今年は、もう一度行く事になるだろう。