旅に出たなら何食べる-能登、金沢編

旅に出たなら何食べると、言うのは出かける前から私にとっては大きなテーマになる。
簡単に言うなれば、食い意地が張っていると言う事になるけれど、私自身は好奇心の赴くままと思っている。
幸か不幸か、日本の代表的な町や北陸の魚の美味しい町で暮らす機会があったので常に土地の食材や調味料には殊の外関心がある。
お金を出せば美味しいものには事欠かない。
けれど、庶民にはそうそう適う事ではないので、廉価で美味しいものに行きあたりたいと日々net上をさまよっている。
能登に出かけるためには、半日の時間を割いて大方の情報を収集した。
ところが、今回家人に「猿も木から落ちる」と言われたほどに外した。
日本の三大朝市と言われる輪島の朝市、期待しない訳はない。
けれど、net上の情報は正確ではないようだ。
これは今回の旅全体に言える事だった。
自分で行って、情報を得るのが一番。
次からは外さない。

早朝5時から、朝食は朝市なんだからと家人を励まし励まし車を走しらせた。
9時過ぎには輪島着。頭の中は函館朝市の絵が出来ていたけれど、何所を探してもその雰囲気はない。

旅の初日に鮮魚は買えないから、宅配便で送ってしまおうとまで思ったのに、何所にも鮮魚は見当たらない。
その上、春先はいつも吹いていると言われる強風でテントは飛ばされそう。
聞けば、土日の漁はお休み、そして今日は強風でお休み。
並んでいるのは干物ばかり。
ノドグロは島根県のもの。この時期能登では獲れない。
観光バスと、子供の遠足、アジア系の外国人が市場のお客。
食事の出来そうなところは1軒しか見当たらず、海鮮丼の小丼をオーダーした。

小丼と言うのは普通の丼に比べて小さい丼、つまり普通の海鮮丼の縮小版だと思っていたけれど、別物だった。
ううーーん。残念。
けれど、これを出していたら能登の朝市のイメージは悪くなるよ。
いくらが多いと見えるけれど、苦手な家人の分も乗せているので2人前です。
思い出しても、残念な最初の食事だった。