ご近所さんと忘年会 – 城崎温泉 西村屋本館|豊岡市

今年も残りわずか。
毎年初夏の頃に行っていた春の旅行は、コロナ流行に伴って自粛した。
一息したころに始まったgotoトラベルを利用して、忘年会は、行ったことのない城崎温泉、中でも有名な西村屋本館に蟹を食べに行こうと話がまとまった。
高嶺の花の最たる城崎の蟹は、こういう機会がなければ一生知らないままに終わるところだ。

ずーっと先の事と思っていたけれど、再びコロナが猛威を振るいだした頃に予約日が到来した。
高速道路を使えば2時間半で行ける距離ではある。
旅館を楽しみ、温泉街のそぞろ歩きを楽しみ、蟹を食そうという贅沢なプランを実行するべく、毎日体温を測って体調管理をして出発。

午後2時からチェックイン。
数名の男衆が玄関で出迎えてくれる。
昔の旅館のままのおもてなしに懐かしさがあった。
荷物を部屋に置くなり、温泉街のそぞろ歩きに出かけた。
ぽかぽかと温かかった外歩きも、日がかげると一気に寒くなった。
旅館の温泉で温まって、その時を待った。

越前蟹は毎年あちらこちらと評判を聞いて出かけている。
帯に短し、たすきに長し。
ここぞというところに行き当たらないまま、毎年放浪していた。
そして、今年は初めての城崎温泉となった。
探していた、ぴたりと来るカニ料理は西村屋さんにあった。

茹でる、刺身、炭焼き、蟹すきのフルコース。それでも蟹控えめコースである。
炭焼きの蟹を美味しいと思ったことがない。
ところが西村屋さんの蟹は板場の人が部屋で焼いてくれる。
一番おいしい時にさっと運ばれる。
美味しくない訳はない、甘い蟹の身が今までの蟹のイメージを覆して喉元を過ぎて行った。

フレンチのフルコース並みの2時間半をかけて食事はお開きになった。
蟹を一番おいしく食べるのは、創作し過ぎないことを学んだ。
全12種のメニューはどれも蟹が含まれるけれど、蟹酒に始まり、すり流しになっていたり握りずしになっていたり、最後はさらさらと雑炊に仕上げてくれた。
生涯忘れられないカニ料理になることは間違いない。
大満足の忘年会は、大きな声もなく蟹は無言の時間を作った。

翌朝は早起きをして、庭を散歩した。
綺麗に手入れされた日本庭園は、日本を見直すいい趣だった。

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