岬めぐりの旅2022年 – キラコタン岬編
数年前に、釧路湿原に行ったことがある。
展望台を見つけて登ったけれど「これが釧路湿原?」と思うような風景にがっかりした。
その時は厚岸の牡蠣にもあたっていい思い出が無い。
釧路湿原の中心は「キラコタン岬」であることが分かった。
今回はキラコタンに目標を定めてリベンジした。
キラコタン岬は 釧路湿原の特別保護区域で、ガイドなしで入ることは禁止されている。
あれこれとガイドのホームページを見ていたら年齢制限70才と書かれていてもうすでに遅いのかとがっかりした。
こういう時はホテルにガイドさんの手配を頼むという方法がある。
幸いなことに、ホテルで素敵なガイドさんをご紹介して頂いて一件落着。
キラコタン岬は数千年前は、湿原全体が海だったそうで、高台に位置するこの場所がかつて海を見渡す岬だった為に「岬」と呼ばれいるそうだ。
1920年代に絶滅したと思われていたタンチョウが再発見された地域の一つで、現在でも徒歩でしか行くことが出来ないため、湿原の聖域といわれている。
特別区域の柵から先は、保護エリアになるので、ブラシで長靴の裏の泥を落としてから入域する。
広大な湿原は、ヨシやスゲが大部分を占めている。ハンノキの林、ミズゴケの湿原お化けのように巨大化したわらび。
ホサキシモツケの可愛い花も咲いている。
ガイドのIさんのリュックに2本のトレッキングポールが入っているのをぼんやり見ていたら、水辺に来た時に水の近くまで降りることになった。
すると、ポールを「使って下さい」と私たちに渡してくれた。
望遠鏡を担ぎ重そうなリュックを背負い、「しんどくないのかなー」と思っていたけれど、こういう時のためだった。
重いリュックにも理由があった。それは後ほど。
前日まで雨が降っていたという湿地はそれでなくても汚泥の重なりで出来ている。
水辺に近ずくとズブズブと長靴が沼につかまり、自分の足を引っ張り出すのが大変だった。
遠くに鹿の群れが見えると、望遠鏡で見せてくれる。
今回タンチョウには会えなかったけれど、鹿の群れが見えた。
これは、望遠鏡で見える鹿を写したもので、肉眼では見つけられない距離にいた。
「最後の坂ですよ―登れば最終目的地になります」と励まされて登ると、ポスターで見慣れている風景が目の前にあった。
お昼のおにぎりを準備してくる予定ったけれど、帯広に遅くても13時30分に到着したいという計画が入ったのでお弁当無しで朝の8時から歩き始めている。
すると、Iさんのリュックから出てきたのは野点のお茶道具。
その場でサラサラとお薄を立ててくれた。
キラコタン岬の印象が一生ものになった瞬間だった。
コメント
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2023年 1月 28日トラックバック:冬の北海道を楽しむ-鶴居村・丹頂鶴 | skog BLOG
素敵な写真と文章で、拝見している私もその場にいるようで楽しませていただいています!その場に生息している生き物や、植物など とてもどきどきしながら見ています。今回は予想もしなかったいっぷくのお茶のサービス 素敵でしたな~ 楽しい旅をお続け下さいね❣
本間さんいつもコメントをありがとうございます。本当に楽しい旅でした。