岬めぐりの旅2022年 – 襟裳岬編
今年の連休が明けた頃だったか、家人が「北海道は襟裳岬に行ってないなー」と言い始めた。
私は「積丹半島の神威岬」に行きたいとチャンスを狙っていた。
襟裳岬が残っているのは、森進一の唄で有名になり過ぎたというつまらない理由があった。
けれど、ネット検索をするとかなり魅力的な半島のようだし、体力のある間しか行けないようだった。
「来年でいいよ」とは言えない年齢になったので、思い立ったらすぐ実行。バタバタと旅の準備をした。
朝から天気予報ばかり見ていた。
襟裳岬は早朝より霧のマーク、風があれば吹き飛ばすだろうと千歳空港を後にして地図の通りの海岸線をドライブした。
あくまでも私的だけれど、出発する時、到着した時に時間や距離の記録を残す。
設定は、ランチまでの距離。
海岸線は地図通りに弓を描き太平洋と草原の道が続く。
新冠に入ると道路際はサラブレッドの牧場が続き、太平洋の強風が当たるところで育っているのに驚いた。
国道から外れてもっと海岸線に近づくと大分県の耶馬渓に似た日高耶馬渓がある。
襟裳岬観光の時間とホテルまでの70kmを考えると今回はパス。
ひたすら襟裳岬に向かってアクセルを踏んだ。
ナビを襟裳岬に合わせると「風の館」の分かれ道から一段下る道に案内された。
「最果ての家」と私が名付けた家の横の石ころの上に昆布が干されていた。
知床や利尻島で見た昆布とは大きさが断然違い細かったので遠目にはワカメかなと思っていた。
「風の館」に戻ると風よけのドームを通って襟裳岬を一望する展望台があった。
襟裳岬の魅力は荒々しい断崖絶壁や、遠く2km沖まで点々と続く岩礁地帯にはゼニガタアザラシの群れが生息している事でもある。
日本沿岸に定住する唯一のアザラシで、氷上ではなく岩場で出産、子育てをしている。
室内展望台には望遠鏡が設置されて、岩礁の様子やアザラシを観察することも出来る。
私は、海の中に一人の人がいて、懸命に仕事をする様子に見とれた。
トラックが海岸にあったから昆布を取る人かも知れない。
強風体験をする設備もあるようだったけれど、そこはパスして襟裳岬の突端と書かれた所まで木道を歩いた。
見た目よりも歩き易い木道だったけれど、階段が多く眺望を見るより足元を見る時間が多かったのは残念。
振り返れば遠くに風の館や灯台が見える。
眼下は岩礁。
日高山脈から続く岩礁は地中活動の印だろうか。
荒々しいけれどこういう景色は好きだ。
襟裳岬の南東方向185kmの海中に、襟裳海山と呼ばれる標高4200mもの海中の山があるとは初耳だった。
昨年の旅で、室蘭に地球岬と名付けた岬があって、わざわざ寄り道をした。
小雨に煙って海が見えなかったのでがっかりしたけれど、襟裳岬こそ地球岬だった。
丸〜い海が見えた。
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