世界恐慌

筑後吉井駅

 

去年の夏、バリ島の滞在中に円高が進み1ドル125円から119円になっていた。
その時に恐慌になるとは予想もしなかったが、今年の初めには分けの分からない胸騒ぎと恐怖感がしきりとしていた。
ブラックマンデーの時は一日で2000円近く日経平均は下がり、毎日1000円の単位で下がった。
それからの日本経済は少し上がっては直ぐ下がる状態を繰り返しNYツインビル爆破テロで底を打ったかに見えた。
その後日本の不動産は上がらなかったが、アメリカではドンドン住宅が売れリートと言う名前で債権化されていき、目を見張る高騰を続けていった。
その債権を事故米にたとえた人がいて「上手いたとえだなー」と感心したが、感心している場合じゃない。
勘違いしているかもしれないけれどブラックマンデーは半年ほどで回復したように思えたが今回の不況は世界中に撒き散らされた事故米なだけに誰も最終段階を見届けられない。
オイルショックのトイレット、洗剤騒動は家族が少なかったのと買い占める財力も無いうちに過ぎていった。
今回こそが生まれて初めて肌身に沁みる不況、いや恐慌になる。
手を打てば打つほど悲観的になり、恐怖心は次々に蔓延してしまった。
その内誰かが何とかしてくれるはずと思いつつも現実経済は厳しいと言うニュースが流れると、気持ちは沈んでしまう。
家人が現役だったら、支給される予定の賞与はなくローンの返済は確実にやってきたと思う。
今年の冬にそんな事が日本中のあちらこちらで起こるのではなかろうか。
若い人たちが働く意欲を失くさないようにしなければいけない。
評論家の荻原さんがこれからは主婦も働いて家族で乗り切りましょうと提案していたが主婦に今から職場があるはずは無い。
ノーベル賞を日本人が次々に受賞した新聞記事はNY市場の大暴落、緒方拳さんの急逝を報じる記事に少しの明るさを点してくれた。

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